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好きなようにさせようと言ったが、今すぐ撤回させて欲しい。
「んっ、あっ、あっ…!も、いいって…!おねがい…ッ!もうっ、」
「ダメです」
下半身についたリボンが、俺が動くたびにヒラヒラと揺れる。それは俺のちんこにつけられていて、射精できないようにされている。
さっきから射精できないのをいい事に、後ろを指で弄って焦らしに来る。わざとイイところを外して、ニヤッと笑いながら俺の様子を伺う。
性格悪い!鬼!悪魔!
腰を揺らしてイイところに当てようとするが難しい。
生理的な涙が頬を伝い落ちていく。それを真紘くんはペロリと舐め取り、唇にキスを落とした。
ヌルッと入り込んできた舌が少ししょっぱかった。
クチュ、と水音が響き、互いの舌を絡め合う。
真紘くんは相変わらずキスが上手い。
俺なんてキスだけで腰が砕けてしまって立てなくなるのに。 未だに鼻で息できないし。
「んー! はっ…ちょ、まひろっ、んっ、」
「…なんですか?」
キスが長すぎて息が持たなくて、バシバシと背中を叩いても離してもらえなくて、胸板を無理無理引き離してやっと解放された。
死ぬかと思った…
キスで死亡とか絶対やだ…
途中でキスを止められた真紘くんは物凄く不満そうだ。
「長すぎだろ、息できない死ぬかと思った」
「相変わらずキス下手ですね」
そういう真紘くんはどこで何すればそんなにキスが上手くなるんですか。遊び人ですか。お兄さんショックです。
いいもん、俺ももっとキス上手くなってやるから!びっくりして腰抜かすなよ!
ははは、と心の中で高笑いし、べーっと舌を出してやった。
真紘くんは意味が分からないと言った表情だったが、あぁ、と閃いたように声を出した。
なんだ…?心中でバカにしてるのがバレたか?
固まっていると、べーっと出した舌をチュッと吸われ、舌を絡める。突然の激しいキスに頭が真っ白になる。
「ふ、ん…ッ! ぁ…ッ」
「は、…可愛い…」
唇を離された時にはもうヘロヘロで、顔がとろんとして、開いた口からは唾液が零れていた。
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