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再び後に指が侵入してきて、ぐぽぐぽと解される。 もう充分すぎるほど解された。もういいのに… 真紘くんはチラリと俺を見て、フッと笑う。その意地悪な顔にドキンと心臓が跳ねる。 「ココに欲しいですよね?」 「う、ぁ…ッ、ほ、しい…」 「どうしようかなー、俺の事フろうとしたからなー」 こいつ、根に持ってやがる。 わざとイイところを擦り、クスクスと微笑む。その顔は正しく悪魔だ。 「ごめ、…ごめん、なさいっ、もう、言わないから」 ポロポロと涙が零れた。 自分だけの考えで真紘くんを傷つけてしまった。 シュルリと射精を止めていたリボンが解かれた。 中で動いていた指がピタリと止まり、耳元に真紘くんの顔が近づいてきた。 「もう、二度と言わないでください」 「ッ…ま、ひろ…?」 その声は震えていた。 ごめんなさい。傷つけてごめんなさい。 ぎゅっと手を握られ、俺も強く握り返した。 もう離さないから。何があっても、君と一緒に…。

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