161 / 222

第124話

行きたいのは山々だが、母さんが許してくれるか分からないし、宿泊費とかもたぶんかなり要るんだろう。 バイトしてるけどまだお給料出てないし… 「あ、宿泊費とかも出してくれるらしい。旅館ももう予約済みらしくて…」 「え?!いいの?!」 なんかそこまでしてもらうと悪いな… と言うか、なんでそこまで良くしてくれるのかが分からない。 「ここは甘えておきなよ。 行かないと痛い目みるのは俺だし」 「そ、そっか…じゃあ、そうする…」 先生の顔が死んでる。 会った時は綺麗な女性だと思ったけれど、家では違うのかな。 あとは母さんに了承を得るだけ。 今日は帰ってくるらしいし、その時にでも話してみるか。 「すごく楽しみ… 俺、温泉とか行ったことなくて」 「俺もあんまりないかも」 旅行自体あまり行ったことがないから、とても楽しみだ。 温泉入って、まったりするのもいいなぁ。旅館って言ってたから和室なんだろう。畳に寝転がるの夢だったんだ。 「茜くんと旅行、すごく楽しみ。2人きりだしね」 「うん、俺も」 付き合って初めての旅行。何度か泊まりはした事あるけど、ドキドキする。 だって、2人きりで温泉入って… それから… …え、エッチなこと想像したとかじゃないから…! うん、断じて違う!

ともだちにシェアしよう!