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第125話
*
あれから数日が過ぎ、約束していた旅行の日になった。
母さんからの了承も得て、荷物もバッチリ。
待ち合わせの駅に向かう。
1泊2日だから荷物はそんなに無くて、リュックサックで十分だった。
待ち合わせの駅に着くと、既に先生が待っていて急いで向かう。
「先生!おはよう!」
「茜くん、おはよう。じゃあ行こうか」
改札を通って、電車に乗り込む。たまにしか乗らないからワクワクする。
電車に乗ってワクワクしてる男子高校生って俺だけなのかな。
電車が動き出して、車内が揺れる。
この電車で終点まで行って、そこからバスに乗り継ぐ。
そこまで遠い場所ではないと思っていたが、結構大変なんだな。
「茜くんのお母さん、よく許してくれたね」
「俺もびっくりだよ。先生と行くって言ったら即OKしてくれた!今度お礼にお菓子食べにおいでだって」
「はは、それは責任重大だなぁ。 お礼されるほど俺は何もやってないけどね。ほぼ姉だし。でもお菓子は食べに行くね」
母さんは先生のこと大好きだからなぁ。
『え!秋月くんも一緒なの?!母さんも行きたい!』て言ってたから。
母さんのイケメン好きには参ったものだ。
話をしていると、あっという間に終点についた。
そこからバスに乗り、30分ほど揺られると綺麗な海が見えた。
夏だから泳いでいる人がたくさんいる。
俺も泳ぎたい…と思うけれど、水泳は大の苦手で全く泳げない。だから見てるだけでいい。
俺の通っている学校は授業で水泳はないが、他の学校は水泳の授業があるらしい。
この時だけ今の学校に通ってて良かったと思える瞬間である。
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