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第148話

*** 夏休みが終わり、今日からいつも通り学校が始まる。 朝から俺の気分は最高に落ちていた。 学校が始まるのもあるが、先生との事の方が大きい。 あれから一度も会ってないし、連絡も取っていなかった。 俺から連絡するのも気まずいし…と思っているともう4日も過ぎてしまった。 夏休み最終日は家庭教師に来てもらう予定も入れてなかったのが幸か不幸か。 明日は家庭教師に来てもらう予定だが、一体どんな顔して会えばいいのか。 また前みたいに冷たい態度を取られたら、ショックで泣いてしまいそうで不安だった。 「茜、落ち込んでる?先生と喧嘩でもした?」 「…まぁ、そんなところ…。そういう真紘はいつもより元気そうだねー」 机に突っ伏している俺の頭を丸めた雑誌でポンポンと叩きながら言う彼は、友人の竜崎 真紘だ。 いつも無表情でやる気のなさそうな彼が、今日は一段と機嫌がいいようで笑っていたのだ。 実に気持ち悪い。雪でも降るんじゃないか? 「わかる?実は合鍵貰っちゃってさー。もう最高だよね、それだけ俺の事信用してくれてるっつーか。ますます好きになるわ」 「あー、それは幸せそうですねー」 どうせそんな事だろうと思い、適当に返事した。 今の俺に幸せ自慢は地雷だ。 いいな、真紘は彼女さんと上手くいってるみたいで。 「なんか知らんけど、早く仲直りしろよ?もうすぐ体育祭だし、来てもらうんだろ?」 「体育祭…? 体育祭!!ほんとだ!最悪だ!」 夏休みが終われば体育祭が始まる。体育祭が終われば次は文化祭で予定が詰め詰めなのである。 うちの学校の体育祭は本当にお祭りみたいな感じで、他校からも人気だ。その為、土日に開催されるのだ。 生徒はもちろん、保護者や一般の方の参加もお願いしている。 俺は1年の時に体験したが、それはそれはもう…色々と凄かった。 去年、その事を先生に話すと「行ってみたいなぁ」と言っていたので、今年は来る予定になっている。 …ハズだ。先生が覚えていればだけど。 一体どうしろと言うんだ…。 あぁ、頭が痛い、と再び机に突っ伏した。

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