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第169話
「ちょっとした、嫌がらせ?みたいなの受けてて…、だからどうって訳じゃないんだけど…」
「それで、何されたの?」
「えと…、喧嘩ふっかけられたり、今日は上履きが池に落ちてて…体操服を、切られてた…」
先生にこんな事話しても、困るだけだよね。
俺は別に平気だし、放っておけば直ぐに収まるかもだし…。
でも体操服は困ったな…。バイト代崩して買わないと…。
「それはいじめだよ?なんで我慢するの?」
「だ、だって…こんな事言ったところで、証拠がないと誰も信じてくれないし…」
きっと言い掛かりだって言われるだろう。
濡れた上履きの写真を撮っても、ビリビリに破れた体操服の写真を撮っても、信じてもらえるだろうか。
もしそれらがいじめの証拠となっても、城田くんがしたという証拠はない。
それに、まだ城田くんのせいだと決まったわけじゃないし…。
「もしかしたら、俺が助けてあげれるかも」
「え? 先生が? どういう意味?」
「まぁそれは置いといてさ」
先生がムクリと起き上がって、俺の服を脱がしていく。
「俺が慰めてあげる。気持ちいいコトして、忘れよう」
「ばか…。自分がシたいだけでしょ?」
「バレた?」
そういう俺も、本当はシたかったんだけどね。
シてもいいよ、という意味を込めて先生の首に腕を回した。
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