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第22話

「経験豊富とは? 付き合った人の人数とか? セックスした人数の話?」 「そういうの全部含めて……」 んー、と唸り手で人数を数えていく。 そんなに居たのか!? 両手じゃ足りてないみたいだけど……?! 「付き合った人数は覚えてない。でも本当に好きな人は居なかったな。 セックスは未遂が多かったかな。途中で萎えたり、気分じゃなくなったり。 本当にセックスした人は一人だけ。 どう?」 「どうって……。先生が意外と遊び人だった事ぐらいしか」 「あー…… まぁ遊び程度だったし。 高校の頃の俺のあだ名、日替わり定食」 「そんなあだ名付くぐらい女の子取っかえ引っ変えしてたのか。 チャラ男じゃんか……」 そう言えば先生とこんなプライベートの話をするのは初めてじゃないか? もっと先生の事知りたいけれど、どこまで踏み込んでいいものかと、いつも話せずにいたのだった。 付き合ってもないのにこんな事気にするのは変だし、止めたいのに…… 俺ってこんなに女々しかったかな? 「セックスした相手教えて欲しい?」 「はぁ?! 要らないよそんなの!聞きたくないし」 馬鹿なのかこの男は。 俺が先生の事好きと知っての発言か? こんな男のどこが良かったんだ? 前から思っていたけれど、先生は性格悪いしドSだし、いいのは顔だけ! ……スタイルもいいな……頭もいい…… でも影ではしっかり頑張っていて、かなりの努力家ですごく尊敬できて…… やっぱり好きだ。 「茜くんだよ」 今なんて??

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