28 / 222
第28話
こんなしょうもない理由、先生怒るかな……?
怒られなくないな……。
「ただ……その、意地悪してやろう……と思って…」
俯いて正直に言うが、先生の反応がない。
相当怒ってるのか?!
恐る恐る顔を上げると先生はふふっと笑っていた。
まるで全部知ってました、とでも言いたげだ。
嵌められた!
「大体分かってたよ」
ふふふっと笑いを堪えている。 完全に遊ばれている。
悔しさと恥ずかしさで一杯で、泣きたいし顔真っ赤だし、とにかく今は誰にも会いたくない気分。
俺は先生のこういう所は嫌いだ。
布団に包まって外の世界をシャットアウトする。
「ごめんって~、茜くん機嫌直してよ」
「……おれは引きこもりになる」
「え~、残念だな……。 今度の休みデートに誘おうと思っていたのに……。引きこもりじゃ外に出られないもんねぇ、残念だなぁ、他の友達でも誘おうかな~」
くそ……、卑怯な手を使いやがる……!
そんなの……デートしたいに決まってるじゃん!!
でもその甘い誘惑に負けて出てしまうと、なんか負けたような気がして嫌だし。
外に出ずにデートできる方法と言ったら……
ともだちにシェアしよう!