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第31話

1日中ずっと「お子ちゃま」と言われた意味を考えてたが、分からなかった。 ぼーっとしていたせいで、先生に注意されるし、当てられたところが分からないしと散々な目に遭った。 真紘は呆れた顔をして教えてくれた。 「本当に分からないのか」と言いたげだ。 そんな授業も終わり、下校の時間になった。 今日は先生達が会議とか言って、5限で終わる日だった。 「なぁ、どっか寄ってかね?」 「おー!行くー! 俺あれがいい!新作のフラペチーノ!」 「じゃあスタバ行くか」 実は楽しみにしていたのだ、スタバの新作苺フラペチーノ! 苺好きとしては放っておけないのだ。 鞄の中に教科書を詰め込んだ。準備のできた真紘は欠伸をしながら教室のドアの前に立っていた。 「お待たせ。 眠そうだね、またゲーム?」 「そ、今イベ中で。徹夜でやり込んでる」 真紘はモテるがすぐに振られる。 理由は、彼女よりゲームを優先するから。 「お前と居るよりゲームしてるほうが楽しい」とデリカシーの欠片もない言葉を言い放ち、ビンタの跡をつけて学校に登校してきた事もあった。 真紘曰く、「彼女にはいつでも会える。でもイベ限定のSSRには一生会えない。なら一生会えないSSRを優先するのは当然。悔しかったら彼女もSSRになれ」 と意味の分からないことを言っていた。

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