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《須藤birthday SS11》
何度も何度も啄むようなキスをされると、佑月の胸は温かくなってくる。
〝大事だ〟〝愛してる〟〝好き〟言葉ではお互いに伝え合うことは殆んどないが、こういうキスをされると、須藤の気持ちが穏やかに流れ込んでくるのだ。
「もうこのまま休まないか?」
「フフ……ダメに決まってるだろ」
佑月は微笑を浮かべ、須藤の唇に軽いキスをしてからベッドから降りた。
「まだまだ今日は始まったばかり。夜は仁の好きにしていいよ。何が食べたいとか考えておいて」
「そんなもの、一つしかないだろう?」
須藤もベッドから降りると、着替える佑月の尻を撫でてくる。
「分かった。残さず食べてよ?」
軽い冗談を交えて言っただけだった。
須藤に冗談は通じない。それなりの付き合いがあるのに、それを学ばない自分が悪かったのだと、夜、佑月は激しく後悔することとなった──。
fin
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