12 / 74

《須藤birthday SS11》

 何度も何度も啄むようなキスをされると、佑月の胸は温かくなってくる。 〝大事だ〟〝愛してる〟〝好き〟言葉ではお互いに伝え合うことは殆んどないが、こういうキスをされると、須藤の気持ちが穏やかに流れ込んでくるのだ。 「もうこのまま休まないか?」 「フフ……ダメに決まってるだろ」  佑月は微笑を浮かべ、須藤の唇に軽いキスをしてからベッドから降りた。 「まだまだ今日は始まったばかり。夜は仁の好きにしていいよ。何が食べたいとか考えておいて」 「そんなもの、一つしかないだろう?」  須藤もベッドから降りると、着替える佑月の尻を撫でてくる。 「分かった。残さず食べてよ?」  軽い冗談を交えて言っただけだった。  須藤に冗談は通じない。それなりの付き合いがあるのに、それを学ばない自分が悪かったのだと、夜、佑月は激しく後悔することとなった──。 fin

ともだちにシェアしよう!