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長い一夜 7
今まで須藤は数えきれない程の女を抱いてきた。好みの身体や相性のいい身体も確かにあった。
だがどんなにいい女であったとしても、ただの性欲処理の対象である女の肌を見ただけでは、エレクトなどしたことがなかった。
それが佑月の肌を見ただけで、須藤の欲望は火が付いたかのように、メラメラと燃え上がっていくのだ。
佑月の白い肌には、淡い桃色の二つの実が誘うように存在を主張している。舌先で転がし、赤く熟れるまで味わいたい。その強い欲求は今は抑えなくてはならない。いま佑月に脅えられるとせっかくの好機を全て無駄にしてしまうからだ。
どうせなら佑月から欲して欲しい。
そんな想いが芽生える相手が現れるなど、少し前の須藤には想像もつかなかったことだ。
「な、ないです……もちろん。でもちょっと待って」
「待たない」
須藤は紐を完全にほどくと、そのまま佑月を引寄せ、赤い唇を食むようにして唇を合わせた。
「ん……」
徐々に深みが増すキスに、色情を更に煽る佑月の艶のある声が漏れ始める。
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