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長い一夜 8
キスをしながら、須藤はゆっくりと佑月の身体をベッドへと倒した。そして自身のバスローブを脱ぎ捨てる。
長いキスを解くと、佑月は少し驚いたような表情で須藤の身体を見つめていた。
「どうした?」
素知らぬ顔で須藤がそう訊くと、佑月は何でもないと目を逸らす。可愛い反応だが、今はそこを深く追求するよりも、早く佑月に触れたい思いの方が強かった。
須藤は佑月のバスローブを脱がし、キスから身体への愛撫を始めていく。すると佑月の白い肌が少しずつ仄かな淡紅へと染まっていく。
「あ……」
本当に綺麗な肌をしている。まるで上質なシルクのように、須藤の指は滑らかに滑っていく。黒いシーツに映えるこの白い肌に、所有の印とばかりに沢山の華を咲かせつつも、須藤は肝心の場所を避けていた。
案の定、佑月の身体はもどかしそうに腰が揺らめいている。
「身体でねだるのもいいが、口で言ってみたらどうだ」
「……え?」
須藤が言った事を瞬時に理解出来なかった佑月だったが、直ぐにその意味が分かると、その頬が見事に赤く色付いた。
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