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75. まやかしの平和2

「ちょっ…、ばか! 離せよっ!」 探偵のでかい図体を慌てて押し返し、ソファーから起き上がる。 服がっ、捲り上げられてる…!! 「なんだよもう! なんだよばか! こういうのは好きな女の子にしろよ!!」 「好きな女性など、ここ何年もいないのだが?」 どうしろと?と僕に訊かれても困る。 「その…自分で、どうにかこうにか……」 「朝から晩まで君と共にいるのに?」 「じゃあ、その…、そう言うときは離れてるから…」 「君は、離れているからどうぞと言われて、そういった気分になれるのか」 「な……なれ…? わ…かんない、けど…」 確かに、今してますよ、って相手に知られてるのは、恥ずかしいかもしれない……。 「ならば、君でする他ない」 「えっ…、それは、ムリだろ!」 「何故?」 「だっ…から、僕は男だし」 「それならば、心配無用だ。確かに男は対象外だが、君だけは違う」 「違うって!…ひんっ」 ばっ、ばか! 急に脇腹撫で上げるから、変な声が出ちゃっただろうが! 「そんな…それを……欲求不満を、僕にぶつけるのは筋違いだろっ」 「君が、好きでもない女とするな等と言うから」 「言うよ! そんなの!」 あぁ…っ、もうまずい……。腰や太股を掌が、指先が微妙なタッチで撫でていくから、徐々に身体が熱く……っ。 「君だって、こんなに気持ちよさそうな顔をしているではないか」 そんな……もう…… 「これ以上はダメーーーっ!!」

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