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リクエストSS 喧嘩

れもん そーだ様 リクお題「喧嘩」 ※蓮がキャラ崩壊してます。ご注意下さい。 「蓮ちゃんは分かってないよね。」 それは土曜日の昼、特にすることもないが蓮の家でぐだぐだと過ごしていた時に優から出た言葉だった。 「何を?」 俺は何のことだか分からず聞き返す。 「付き合うってことをだよ。」 「はあ?どこがだよ。会える時には会ってるし、キスだってセックスだってする。何が分かってないっていうんだよ。これが普通なんじゃねえの。」 「ほら。分かってないじゃん。そんなのセフレだって出来るでしょ。」 優はやたら苛ついてる様で机を挟んで向かい側にいる俺と目を合わせようともせず、俺がのぞき込んでも顔ごとぷいっと逸らされてしまう。 「ゆーう。何怒ってんの?」 俺は優を後ろから抱きしめて、柄にもなく甘い声で優の耳元で囁いた。優は少しビクッとして頬を赤らめたがすぐ俯いて、「そんなことしたってだめなんだから。」と小さく呟いた。 「どうしたんだよ、何が気に入らない訳?俺、言ってくれなきゃ分かんねえよ。」 同じ体制のまま優しく聞いた。すると、優は俯いたまま話し出した。 「蓮ちゃんは、付き合う前と付き合ってからも変わらないんだよ。」 「どういうこと?」 「キスしたりとかはするようになったかもしれないけど、他の時の過ごし方がただの幼馴染だった時と変わらない。」 自分としては、彼氏としての態度をとっていたし、距離感も以前より近づいたと思っていたのだが、優はそうは感じなかったらしい。 「俺としては、俺なりにちゃんと彼氏やってるんだけどな。」 「距離感。」 「距離感?前よりは近くにいると思うんだけど。家に居れば手も繋ぐし、泊まるときはヤんない日でも一緒に寝るだろ?」 「そう…なんだけど。それくらいじゃん。基本的に遠いんだよ。さっきもだけど。」 「さっき?」 「机挟んで座ってたじゃん。」 「ああ。」

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