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リクエストSS 喧嘩
要は優はもっとくっついていたいらしくて、俺としては手も繋ぐ、キスもする、一緒に寝る、それくらいで十分だと思っていたのだが、こいつはそうじゃないらしい。きっともっとイチャイチャしていないと付き合っているということが、今までの距離感が既にとても近かったが故に実感できないらしい。それが分かって俺が少し口元を緩ませると、「何笑ってんの。」と一喝された。
「いや、なんでも。続けて?」
「もっと近くないといや。」
いやって子供かよ…と思いながら「うん。」と返事をする。
「もっと一緒に座りたいし、手も繋いでたいし、抱っこもしたい。」
「いいよ。」
「もっといっぱいキスもしたい。」
「いいよ。」
「少しくらい、外でも手とか繋ぎたい。」
「いいよ。少しと言わずいっぱい繋ごう。」
「一緒にお風呂入りたい。」
「いいよ。いいよ。なんでもする。もっとイチャイチャしよう。」
そう言って俺は優の首筋にわざとリップ音を立ててキスを落とし、耳朶を弱く噛んだ。
「んぅ......やぁ......」
「嫌じゃないだろ?何がいやなの?優耳好きじゃん。」
そう言うと、優は俺の腕の中でもぞもぞと動き出し、俺の方を向いて抱きついてきた。
「ぎゅってして。ちゃんとぎゅってしなきゃやなの。」
こいつ可愛過ぎる。普段よりかなりデレてる。やなのってなんだ。優の可愛さに絆され自分の顔が熱くなっていくのが分かる。俺は恥ずかしさを誤魔化すために優の頭を荒っぽく撫で回した。
「あっ!ちょっとやめてよー!髪絡むじゃん!ってか、さっき俺の事可愛いって思ったでしょ。蓮ちゃんの思ってることくらいお見通しなんだからね。俺、男だし、可愛くなんかないもん。」
そう言いながら優は俺の胸に顔を埋め、さらに強く抱きついてくる。もん、とか説得力の無いこと言いながらそんなことしちゃう優はやっぱり可愛い。ああ、こいつの事やっぱり好きだ、と思いながら俺は優の顎を指先で掬い上げ、柔らかく、触れるだけだけど長いキスを唇に落とした。
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ごめんなさい。完全に蓮がキャラ崩壊しました。こいつこんなゲロ甘だったっけ?って書きながら思ったんですけど、もうどうにもすることもできずに書き続けてしまいました。
というか、「喧嘩」ていうお題貰ってたのに喧嘩してない。最初はそのつもりだったんだけどなあ......れもんちゃんごめんね!
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