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第145話
笹本は猫のように四つん這いで渋澤の方へ体を進める。
目線の先ではなんだかよくわからないが、不機嫌な渋澤がベルトを外し、スラックスの前を寛げて笹本を待っていた。
渋澤の目の前まで行った笹本は渋澤を仰ぎ見た。
「これ、舐めて」
「え……」
「3人でするんでしょ。教えますから」
「……うん」
ぼろんと渋澤のしぶさわが目の前に現れる。
自分より立派で逞しく、色は昔見た父親のそれに似て、少し黒ずんで見える。
勃起しかけの緩い渋澤の性器がゆらぁっと笹本の目の前で揺れ、性器にまで怒られているような気になった。
─……僕が悪いの?……わかんない。……わかんないけど、ごめんなさいっ!
心で微妙に懺悔しながら、許しを乞うように渋澤のそこに手をかけ唇を寄せる。
不思議と嫌悪はなかった。それよりも渋澤の不機嫌の原因が気になって仕方がない。
「はむ……っ、んっ……」
思い切ってぱくっと先端を口に含むと、しょっぱい味がした。
これが渋澤の味だと理解した途端、笹本の下腹の更に下がきゅんと疼いた。
「噛まないでくださいよ。舌を使って……そうそう」
言われるがまま渋澤の股間に顔を埋め、初めての口淫に夢中になった。
先端をちゅっと吸い上げたり、舌先を埋めるようにしてみたり、裏側を下から舐め上げたりすると、渋澤の体がぴくりと揺れて、感じているのだとわかる。
それが嬉しくて口が疲れるまでその行為に没頭した。
部屋の中に、笹本の唾液の音と、渋澤と小泉の息を殺すような呼吸音が広がる。
「笹本さん、下着濡れてる……。エロ……。脱がしますね」
背後から小泉の声がして自分が腰だけ高く上げていることに気付いた。
返事をする間もなく笹本の穿いていた紺色のボクサーパンツがぺろりと脱がされ、尻が急にすうすうと肌寒さを覚える。
小泉が大きく息を吐く。
「糸ひいてる……エッチなちんこ可愛い……。それに笹本さんすごいお尻綺麗。マシュマロみたいです。……ここで俺のも慰めてもらえますか?」
小泉の手が笹本の太腿を後ろからきゅっと絞めて整える。
その隙間に熱い塊が差し込まれたのがわかった。
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