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第147話

やっと渋澤のものが口から抜かれ、笹本がけほけほと軽く噎せる。 その間にも後ろからの突き上げは止むことなく、3人でするというのはこんなに大変なことなのかと頭の片隅で思った。 「あぁ、もう、イく……!イ、いきますっ……!」 「ひっ、は、激しいよぉっ……、も、もっと、ゆっくり……っ」 「無理です!ごめんなさい!イきます!!」 ぱんぱんと打ち付けられる小泉の腰の動きに体をがくがくと揺すぶられて、すごい勢いで溢れ出た小泉の精液が笹本の腹を濡らした。 「ふぅ……よかったです……、笹本さんありがとうございます」 当然だが、自分が達したのだから、小泉もまた笹本の太腿から撤収していく。 四つん這いになって下着を剥かれ、口の中に吐精され、腹にかけられ、しかし笹本はまだ達せていない。 中途半端に擦られた性器はぱんぱんに張り詰めて、吐き出したいと主張している。 笹本の目元がじんわりと熱くなった。 酷い仕打ちだとわかる。 口は渋澤のもので塞がれ喉奥まで突かれたから呼吸は苦しかったし、小泉のような大きな男に体を揺すぶられたのも辛かった。 「ず、ずるいよ……、僕、まだイってないしぃ……っ、っう、うぅっ」 泣くつもりなんて毛頭なかったけれど笹本には刺激が強過ぎたのだろう。 緊張の糸がぷつりと切れて、同時に目から涙が零れた。 笹本は泣きながら自分の性器をきゅっと握って、ゆるゆると擦る。 気持ちいいけれど、違う。笹本が望んでいたのはこれではない。 もっと、どろどろに甘く、ふわふわとしていて、うっとりするほど気持ちがいいことがしたかったのだ。 「んっ……うっ、あっ……、ん、ぁん……んっ」 やけになって泣きながらオナニーするという笹本の痴態を、欲情した男2人が見下ろしているとも知らず、笹本は自分だって達したかったのにと拙い動きで自らを慰める。

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