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第151話
ということは、続きをしようということだろうと想像できた。
「優しくしてくれるなら」
もうしないと言われても無意識に警戒してしまい、口を突いて出た言葉だった。
渋澤はきょとんとした表情を一瞬見せたがすぐに困ったような情けない悪人顔を見せる。
「ほんとごめん。怖かった?」
「当たり前だろ。あんなことされたら誰だってびっくりするし怖いよ。でも……もうしないなら、いいよ」
ふわりと渋澤の両腕が笹本の背中に回って抱きしめられたのだと気付く。
怖がらせないようにと思ったのか壊れ物でも触るみたいに、柔らかく、優しく抱きしめられた。
「ごめんなさい……」
笹本の言動一つで渋澤が冷静を失ったり意地悪になったり、悪人顔なのにしゅんとして情けない顔をしたり。
渋澤をそこまで嫌いになれないのは、きっと良くも悪くも渋澤の裏表のない性格が憎めないからだ。
笹本はふふっと笑って応えた。
渋澤は笹本を横抱きにして持ち上げ、ベッドにそっと下ろした。
笹本はふと自分の扱いがまるでお姫様のようだと気付き、ぼっと首から上を真っ赤にして熱くなった耳を両手で押さえる。
─なんか今、物凄く恥ずかしいことになってないか……!
それ以上のことを考える隙も与えられず今までにない体勢を取らされて目を見開いた。
渋澤は笹本を仰向けにしてベッドへ寝かせ、笹本の両脚を掴み膝を立たせて左右に大きく開く。
「え、な、何して……!」
「まぁなんていうか、俺なりの罪滅ぼしです」
渋澤はそう言って笹本の剥き出しになっていた股間へと顔を埋めた。
「ひっ、あっ……!」
ぬるりと渋澤の熱い舌が笹本の性器に絡みついたかと思うと、渋澤の口の中へすっぽり収められ、笹本は思わず渋澤の頭へ手をやり腰を捩る。
温かい口内に包まれ、中でも渋澤の舌はずっと絶え間なく動いていた。
ふにゃりとしていた笹本自身が渋澤の口内で兆しを取り戻し、未知の感覚に翻弄されてあっという間に硬く張り詰める。
舌で茎を擦られ、先端を突かれると、もう気持ちよくて何も考えられなくなった。
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