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第152話
袖じゃなくて、風早の手首を握りしめる。ぐい、と引っ張るとあっさり風早は俺の上に被さってきた。
「う、限界・・・」
「いいから、いれて」
そう言いながら風早のズボンのチャックを下ろせば、あぁもぉとつぶやいた風早が今度は俺に噛みつくようなキスをしてくる。風早の舌が口の傷に当たるとピリっとした痛みに襲われるが、それは不思議なことにすぐ快感に変わった。
「あぁ、んぅぅっ」
「血の味する・・・」
ペロリと俺の唇を舐めて風早が言った。滲んだ血が風早の唇を赤くして、より妖艶に見せている。
性急に俺のズボンとパンツを脱がされて、またプルンと性器が飛び出した。でももう足を上げて隠そうとはしない。早く、欲しい。その感情だけが俺を動かしていた。
「は、やく」
「待って、濡らさなきゃ・・・」
そう言った風早の手を取って、ペロリと舐める。俺の唾液で濡れた風早の指を窄みへ導いて、ゆっくりと入れた。ごくり、と風早が息を呑む音が聞こえる。
「ちょ、幸、え、ろすぎ」
「いいからっ、動かせっ」
風早の長い指が俺のいいところを掠めた。ん、と上擦った声が出たがそのまま奥へ奥へ推し進める。すでに二本入った指が少しずつ解していく。
「ぁっ、んん、んっ」
もう二度も出したはずなのに、また下半身が熱を持ち始める。
「幸、一人でしてなかった?すごい、きつい・・・」
「し、てねぇ、あっぅっ」
ヌチャヌチャと恥ずかしい水音が鳴り始めて、俺は風早の指をぐぽっと引き抜いた。
「早く、ね、早く」
「ま、まだ解した方が・・・っ」
「いいから、もういいから早くいれろって」
風早が慌ててまた指で解そうとしたが、俺はそれを止めて風早のズボンを下ろした。固くなった性器が、パンツ越しに見える。早く、いれてほしい。そう思って俺はパンツもずり下げた。
「ちょっと、さ、ちっ」
俺と同じように、ぶるんと飛び出したのは血管がバキバキに浮き上がった魔物のようなものだった。先から流れる透明の液体に、俺は少し嬉しくなる。だが、風早は一向にいれようとはしない。
「・・・、なんだよ」
「もう、傷つけたくないんだってば・・・」
「傷つかねぇよ。俺、そんなヤワじゃないし」
「でも、でも」
「いれてくれない方が、傷つく」
「知らないからね」
「あああぁっ・・・」
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