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第6話

正気になった頃には夕日が見えなくなってしまう頃。 最初こそ驚きで抵抗していた僕だけど、快楽に溺れ始めてからはお互い求め合うようにセックスした。 ずっと可愛い先輩を抱きたいと思っていたはずなのに。 挿れられたのは僕の方だった。 「俺だけに見せる顔、見せてよ」 脱いだ先輩の体は想像以上に筋肉質で、僕のひょろひょろさが目に見えてわかる。 優しく溶かされて、でも少し意地悪で。 可愛い天使だと思っていた先輩なのに、行為を始めた途端えっちな悪魔に変わる。 「調教開始だ」 可愛らしい淡いピンク色の首輪を装着される。 「な、なんですか...これ.....」 「やっぱり。似合ってる晶くん」 天使の微笑みをされ、このめちゃくちゃな行動も全てどこかへ飛んでいく。 僕なんかより先輩がつけた方がよっぽど可愛い首輪だけれど、リードの先をベッド脇に括りつけられ、もう外すことも逃げることも出来ない。 ゴソゴソと白い紙袋を漁る先輩を見ていた。 「あと...これかな」 そういって先輩が袋から出してきたのは白いレースだった。 「それは.....?」 何に使うのかわからない僕は尋ねる。 先輩が笑顔でその布を広げ、呆気にとられる。 まさか.....。 白いレースだと思っていたそれは、ものすごく面積の薄い女性もののように見える下着だった。 下着と言えどもまさしく白いレースなので、隠せる場所などどこにもない。 「これ、晶くんに似合うと思って買ってたの」 ぽかーんとして抵抗も何もない僕の足をあげ、白いレースのパンツを履かせた。 「うん、えっち」 満足げに頷くと、僕のシャツのボタンに手をかけた。 「シャツだけっていうのもすごくそそられたけど、やっぱりこれ着てほしいし」 「ちょ、ちょっと待って先輩.....」 「何?」 「僕...男です」 「知ってるよ。僕の可愛い彼氏だもん」 制止する僕にも構わずひとつふたつとボタンを外してゆき、剥ぐようにシャツをベッド脇に投げた。 「はい晶くん。ばんざーい」 それ単独ならば綺麗な白いレースなのに、着用すると途端にいやらしいものに変わる。 「いいね。すごく.....可愛い」

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