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それはまるで夢のような 7
俯いてモジモジしてたら
「どうした」
どうした、って言ってはいるけど、明らかに早くしろって圧がずっしりと…
「き、決めらん、ない」
やっとの事で答えたけど、次はきっと理由を訊かれるだろう。なんて答えれば…
そっと押し返されて助手席のスペースにもどると、マサキは何も言わずに車を発進させた。
あれ、怒った…?
俺が煮え切らないから?
もしかして、どっちも嫌がってるって勘違いされたのかな?
「あの、マサキ」
「決められねえなら決めてやるよ」
う、うん。
怒ってるわけではなさそうだけど…
いつのまにか、高速は降りたみたい。
普段車乗らないからわかんないけど、信号とかあるってことはもう高速じゃないんだよな?
にしても相変わらず山ん中の田舎道で、タヌキでも飛び出してきそうな…あ、星は綺麗。
高速降りてどこ行くんだろ。なんだかもうミステリーツアーみたいになってきた。
ま、どこでもいいや。一緒だったら。
ブレーキが踏まれた時、車は辺り一面、木。
みたいなとこにいた。
流石に疲れたんだろな、ここで一休みすれば…
?!
ガクンとシートを倒されて、俺はひっくり返って転がった。そのまま後ろのシートに引っ張ってかれて、押し倒されて。
あっ、車で、ってこと?
今からここで、ヤるってこと?
うわあ、ドキドキが止まらない!
もう数え切れないぐらいヤってる相手に、なんでこんなドキドキすんの?
も、ドキドキしすぎて息苦しんだけど。
苦しい上に、マサキが乗っかってきて、口を塞いでくるから、もっと苦しくて。
耳の下あたりに親指と人差し指当てて支えて、俺の顔の角度を変えまくって、舌と舌絡めて…
あ、ほんとに気が遠くなってきた。
そんなに酔いしれなくても。ウブな生娘かよ。
ん、でも、ほんと…
ぺちぺち。
ほっぺ、叩くなよ。
誰だよう…
ぺちぺち。
やだってば。
手で振り払ってみると、逆に手首掴まれて捻られた。
「痛っ!」
ようやく意識がハッキリすると、腕をねじり上げてくれてやがるのはマサキだった。
うん、ここ車の中、そうそう、イチャイチャし始めてて…
んで?
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