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それはまるで夢のような 8
マサキがぎゅうってしてきた。
苦しい、けど、嬉しい。
もう、エロいことするより、こうしてるだけでもいいよ、俺。
「なんもやる前から意識飛ばしてんじゃねえよ」
でもその声はいつものバカにしてる感じじゃなくて、ホッとしたような感じに聞こえた。
心配、してくれたのかな…。
俺ほどじゃないにしても、マサキ、俺のこと好きでいてくれてる、んだよな。
一回だけ、言ってくれたことあるけど…
あれから気持ち変わったりしてないかな。
ってえっえっ何この恋愛脳キモっ!
いつのまに相手にまでおんなじ気持ち求めるようになったわけ?このゴーマン!
「ふあ」
頭の中で一人忙しく葛藤していたのに、そんなことお構いなしにマサキがさっきの続きを要求してきたよ。
こうしてるだけでも…なんて思ってるのは俺だけだよね、うん。知ってる。
ま、ね、エロいことありきの関係ですから…
暗がりで、こんな狭いとこで、とか、初めて。
人に見られるかもしれないとこでなんか、マサキとは初めて。
興奮するしかねーじゃん!
制服の糊の効いたワイシャツのボタンを一個ずつ外されるのとか、もうエロい。ほらエロい。
ワイシャツなんかふだん着てないから。一個ずつ外されてくにつれて、期待に胸とアソコが膨らむしかない。
あーでもワイシャツの中にダッサいランニング着てんの忘れてた!台無し!店のきまりなんだよー。
恥ずかしいからさっさと脱がして!の願いを込めて背中を浮かしてみたけど、裾を捲り上げてくれる気配はなく…
「ひっ」
腕が出てる側からちょこっと指だけ差し入れて、引っ掻くように乳首に触ってきた…
もうダメ、降参。今日はちょっと、どうかしてる。どうにもこうにもこらえられないです。
「も、もう、挿れて欲しっ」
いつからこんな恥ずかしいこと言うようになったんだろう。
今まで、こんなに欲しくてたまらなくなることってなかったと思うんだけどな。
いつも欲しがられて、じゃあいいよ、みたいな感じで流されてきたからな…
あいもかわらず雑な、挿れるためだけに仕方なくやってる感じの解し方、なのに、なのにね、こっちはそれだけで…
「や、もういい、早くっ」
マサキの手を掴んでおねだりしてる俺。ほんとどうなってんの。
「いつからそんな下品な強請り方するようになったんだ」
下品…?
そんなふうに思われてたんだ。
軽くショック。
「わ、悪かったな!だいたい、誰のせいでっ」
ひょいと持ち上げられ、座ったマサキの上に抱っこされた。
「俺のせいだ」
満足そうにニヤけてんじゃん!
この変態エロオヤジめ!
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