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それはまるで夢のような 10

 腹の中にマサキが出したものがいっぱいで、洗うにも洗えないし身動きできずどうしたもんかと困ってるのに。 自分はさっさとその部分だけ拭き取って、また運転席に戻り運転を始めた。  てか、疲れてるんでしょ? その上さらに今、すんごく疲れることしたよね?  十五分ぐらい走ったかな。 「こんどこそ、ご休憩させてもらうわ」 さすがに少し声にも疲れが感じる。  時計を見れば日付が変わったところだった。 もう、今日には、お別れか。  とある異世界っぽい建物にスルリと車は進入した。 こ、ここが、えっちなことする用のホテル…?  想像していたような、ド派手なお城みたいなんじゃなく、落ち着いた感じの建物だった。 一部屋ごとに、車も一台ずつ停められて、車から部屋まで誰とも会うことがない。 車庫付きの建て売りが並んでるみたいな。 へぇー便利だな、俺たちみたいなのには特に。  久しぶりに車から降りて、マサキはまた伸びをしてる。デカイから窮屈なんだろな。 レンタカー借りてるんだ。 わざわざ、俺とのために…。  部屋に入った途端、妙に緊張してきた。 だって、人生初ラブホ…! マサキはよくご存知のようで?慣れた感じであちこち動き回ってらっしゃるけど? 「さっきの後始末してやる、来い」  俺が突っ立ってキョロキョロしてたら、バスルームから呼ばれた。 腹に力を入れたりすると漏らしそうなので、股を締めながらぎこちない動きで歩く。    全部脱いで、バスルームに入ると、そこにはもう、というか当たり前だけど素っ裸のマサキがいて、お湯を出して洗う準備万端。 暗がり着衣の次は、明るいとこで全裸か… こういうのは、逆に恥ずかしくなくなってしまった。 浴槽のヘリに手をつくよう言われ、素直に従うと、孔に指が入ってきてさっきの名残を掻き出す。熱いものがトロトロと腿をつたって、湯と一緒に排水溝へ吸い込まれていった。 あんな液体にすら、マサキを感じて名残惜しくなってしまったりする。

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