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「あっ、びっくりしたっ」 「……ど、どうも……こんばんは」 「……こんばんは」 エレベーターの扉が開かれ、まさか中に誰かがいるとは思っていなかった同じフロアの住人にびっくりされて、由紀生は伏し目がちに挨拶、数也はぼそっと挨拶した。 傘と共に床面に放り投げられていた通勤鞄でさり気なく正面を隠し、前屈み気味に住人のおじさんと擦れ違い、我が家を目指す。 おじさんがエレベーターに乗って下へ降り、一先ずほっとした由紀生、でも心臓は早い鼓動を刻んでいた。 震える指先が鍵を落とした。 「あ、カズ君……」 平静を保っていると思しき数也がさっと鍵を広い、由紀生の代わりにドアを開いた。 どんっ 「ひゃ……っっ」 実は全く平静じゃなかった数也、真っ暗な我が家に先ほどよりも荒々しく由紀生を引き擦り込み、ドアに押しつけると。 由紀生が大慌てで着たばかりのスラックスと下着を蔑ろにし、服が汚れるのも構わずに、今度は正面から禁断近親性行為へ突入。 由紀生の片足を脇腹に担ぎ、片手で細腰を抱き寄せ、一心不乱に高速ピストンへ。 「ひ……っん……! んんンんぅぅ……!!」 一時中断していたのがより大胆に再開され、キスしながら体の奥をペニスで改めて掻き混ぜられて、由紀生は仰け反った。 息子の数也に盛大中出しされ、つられて自分も射精。 数也が身につけたままでいたシャツに濃いめの精液がびゅくびゅく飛び散った。 「は……っはぁ……んっ……んむ……っ」 「っ……ん……オヤジ……」 下半身を繋げたまま舌先も交わしつつ父子二人は見つめ合う。 「……カズく……な、んで……ン……っこんな、こと……」 「はぁ……わかんねぇのかよ、オヤジ……」 「……今日がお休みだって……忘れてたから?」 「違ぇ」 「んむぅっン……っ、っ、もしかして……」 「……っ……」 「……ごめんね、カズ君……?」 離れた双方の唇に唾液の糸がぷらんと伝った。 由紀生は、おもむろに数也の手をとり、猛烈に滾る下半身とは反対なその冷たさに胸をきゅっと締めつけられた。 「冷たいね」 「……冷えたんじゃねぇの」 「ずっと……お父さん、外で待ってたの? コンビニにいればよかったのに」 「見逃すかもしんねぇだろ」 まだ身の内に埋められたままの我が子のペニスが執拗に脈打っているのを感じながら。 由紀生は数也の冷たい掌を自分の頬にぴたりとあてがった。 「こうすれば……カズ君のおてて、あったかくなる?」

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