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パラレル番外編-5

どこかで息子の数也に焦がれていたのだろうか。 「あ……カズ、く……っぁ……ッぁ……!」 異質な定めを持つ我が子が何よりも大切だったから。 底なしの愛情を注いだ。 だからなのかな。 カズ君に犯されて達してしまうなんて。 「オヤジの、とろとろ」 絶頂を迎えたばかりのペニスを握りしめられて由紀生は切なげにきつく目を瞑った。 次に視界を開けば、自身の白濁に濡れた数也の指が鼻先に掲げられていた。 「すげぇな、こんな溜め込んで」 「や……カズ、く……」 「もう溜め込む必要ねぇから」 絶頂の余韻で震える由紀生の目の前で数也は父親の白濁雫を舐め上げてみせた。 「俺で発散しろよ」 肉孔の奥底でまだ硬く息づいている近親肉棒が過激律動を再開する。 奥の奥を勢いよく突いては淫らな摩擦を刻みつけてくる。 「あっあっぃやっあっ」 「……は……今、交尾してんのな、俺とオヤジ……ッ」 「ぁ……っカズ、くん」 「……まじ、俺のモンに……なってる」 えげつないくらい荒々しい下半身の動きに反して、数也は、こどもみたいに笑った。 「もう、ずっと……俺のモン……オヤジは……ずっと、一生、俺のそばにいんだからな……勝手にどっか行ったら……俺のこと置いてったら……ぜんぶ、血、吸ってやる……あ……オヤジ……」 禁断の近親射精をその肉底で迎えて、激し過ぎる傲慢律動に失神しそうになりながらも、由紀生は数也を見つめていた。 肉の狭間でびくびくとペニスを打ち震わせて射精する瞬間、ちいさなこどもみたいに表情を崩して泣きそうになった一人息子を、見つめていた。 うん、カズ君。 お父さん、ずっと、カズ君のものだから。 お父さん、カズ君のこと、誰よりもあいしてるから。 数也は由紀生に内緒で何人かの血を吸ったことがあった。 ゲロマズだった。 飲めたもんじゃあなかった。 でも、オヤジの血は激ウマだけど、吸う回数を減らしてやろう。 「あ……だめっ、遅刻するから、ッもう挿入れちゃだめッ」 血を飲まなくてもこーしてくっつけるようになったから。 「オヤジ、あと二回」 「カズ君……の、ばか……ッ」 誰よりも激アマなオヤジ。 この血ごと誰にも分けねぇ、渡さねぇ。 てか俺が家出ていくとかオヤジに勘違いさせたのは誰だ、干乾びさせるぞ、ゲスヤローが。 「くしゅん! あれ、主任、遅いなー?」

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