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【高校生編】2-2
『……だしていい。このまま俺の口に……』
昨日の保健室でのヤラシイ陽真を思い出して唯来はぶわぁっと赤くなった。
開発済みとか言われてたけど、ほんとそーなの、陽真の奴?
ホモ……なの?
しょっちゅう誰かにパコパコされちゃってんの?
陽真はビミョーな雰囲気の教室を伏し目がちに進むと唯来と先輩トリオの元へやってきた。
「……何か用ですか、みんな怖がってるんで、用がないなら、」
「用ならありますよ」
それまで黙っていた匠海がにこやかに口を開いた。
にこやかながらもヤバ鋭い一重の切れ長目。
口数少ない龍よりも何だか得体の知れない三年生は、ビクッとした唯来、頑なに構えている陽真に笑いかけた。
「唯来クン、陽真クン、今日の放課後ウチに遊びにおいで」
すでに教室には担任が来ていた、親がアレなので殆どの教師からも敬遠されて野放しとなっている匠海は悠然と続けた。
「場所は滉大が案内しますから。もちろん実家ではなく龍と暮らしてる方ですよ」
「俺がナビすんの? しょーがないなぁ~、じゃあ映画観よ、新作二本立てしよ~」
「あ、あの、えーーと」
「……部活あるんで」
しどろもどろに唯来が、バスケ部の陽真が断ろうとすれば。
匠海のそばに立っていた龍がいきなり二人の眼前にスマホを掲げた。
「ぎゃ……ッ」
「ッ……!!」
激写された保健室での痴態と対面して二人は青ざめた。
「ハイ、ということで。二人に拒否権なんてないこと、おわかり? 画像やら動画やらネットに拡散されて後ろ指差される明日なんて望んでいませんよねェ?」
龍はすぐにスマホを制服ズボンのポケットに戻し、匠海はやっと席を立ち、滉大は「放課後迎えにくるね~」とちゅっと投げキッスして。
先輩トリオは教室を去って行った。
反社会集団並みの手口に足が竦んだ唯来はかろうじて思う。
お願いだからゲイビだけは勘弁してください……!
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