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第199話

「お前、…浮気してただろ! ミカちゃんとはどうなったんだよ! …やっぱり、俺より…女の子の方がいいんだろ……いいよ、……別れても…」 「??なんの勘違いをしているのか分からないけど、ミカちゃんは友達の家の猫の名前だけど」 それを聞いて呆然としている慎太郎さん、意味がわからない拓真さん。 この2人、とても不器用な恋をしている。 一見お喋りな慎太郎さんだが、恋人の前だと遠慮がちになる。 拓真さんは、あまり喋らないから気持ちが慎太郎さんに伝わらない。 不器用ながらも、素敵な恋をしているんだ。 自分が浮気だと思っていた女の子の名前は猫の名前だったと知り、「え……まじで…?」を繰り返す慎太郎さん。 拓真さんにその猫の写真を見せてもらって、本当だと確信したみたいだ。 「ご…ごめんなさい…」 「俺傷ついたな…『愛してる』って言ってくれたら元気になるかも」 「えぇ?! そんな、言えないし…!」 「そう……」 シュン…としてしまった拓真さん。 「あ…、あ、」と、頑張って言おうとしているが、やはり恥ずかしいのか言えない慎太郎さん。 きっと彼の中では「愛してる」をたくさん練習しているが声には出せない、と言ったところか。 「たっだいま! 白雪~!会いたかっ「愛してる!!」 アリスが帰って来たのと、愛してるが同時だった。 きっと帰ってきたばかりのアリスには、拓真さんと慎太郎さんが抱き合っていて、僕がそれを遠目から見ていると言ったカオスな場面は理解しがたいだろう。 僕も途中から訳分からなくなってきた。 「人の家でなにやってるの?」 この後、2人はアリスに怒られました。

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