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第201話
それからというもの、外出するとよく視線を感じるようになった。
買い物帰り、ゴミ出し、外にいると視線を感じる。
怖い、気の所為だと信じたい。
「視線を感じる?」
「うん……。気の所為だと思ってたんだけど……」
一度アリスに相談してみようと思い、思い切って話してみる。
うーん、と考えて「わかった」と口を開いた。
「家の中は安全だから大丈夫。買い物とかゴミ出しとかは俺がやるから」
「でも……それだとアリスが大変だし……」
只でさえ社長という立場は仕事が大変なのに……。 いつも平気なフリして帰ってくるけど、いつも俺が寝た後に仕事しているのを知っている。
だから全て任せてしまうのは気が引けた。
「そんなの平気。 白雪に何かあったら嫌だし」
「ごめんね」
「謝らなくてもいいよ。俺は白雪が一番大切だから」
ぎゅうっと抱きしめて安心させてくれる。 俺も手を回して、力強く抱きしめた。
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