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第242話

白雪の様子がおかしい。 昨日の買い物帰り、白雪の元同僚のリンと言う青年に会ってからだ。 リンは白雪にコソコソと耳打ちしてから、白雪の様子はおかしくなってしまった。 きっと良くないことを言われたのだろう。 そもそも誰とでも笑顔で話す白雪の表情が、リンの前では暗かったことから、元々あまり仲良くはなかったのだろう。 そんなリンがなぜ白雪に声をかけた? 俺目当て、だろうか。 白雪の様子からして大体は察していたが… まぁ話を聞き出すには好都合だ。 きっと仕掛けてくる。 それにしても… 「愛し方が足りなかったのかな…」 白雪の自己評価が低い事は前々から分かっていた事だけど、ここまで悩むとは。 昨日の夜も泣いたみたいだし。本人は隠しているつもりかもしれないが、目元が赤く腫れていた、バレバレだ。 「俺に愛されている事くらい、自信持ってほしいんだけどなぁ」 俺は白雪以外愛せないというのに。 まぁ口では何とでも言えるけれど。 愛を形にしようか。

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