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第248話
家に帰ると、白雪はいなかった。
出掛けているのか? いや、出掛ける時はいつも俺に一言いってから出掛けているのに…。
おかしいと思いながらも、近くのスーパーやコンビニに行っているのかもと思い暫く待つ事にした。
しかし、一向に帰ってくる気配はない。あれから既に一時間は経過している。
何処に行っている? もしかして事故とか? 連れ去られたりとか…
最悪な出来事ばかり浮かんでしまい、心配になって探しに行こうとすると、不意にスマホが鳴った。
白雪か?!と思い画面を見たが、知らない番号からだ。
「はい…」
『あ、神楽坂さん。お久しぶりです、私ユキが元働いていた店の店長です』
「あぁ! お久しぶりです。 白雪、そちらに居るんですよね?」
『はい、その事で。大変申し上げにくいのですが…もうユキに会わないでもらえますか』
……は? 店長さんの言っていることが理解できない。
なぜ急にそんな事を?それは白雪も望んでいることなのか?
とにかく、本人と会って話がしたい。
「それは無理です。今からそちらに向かいます。絶対に白雪を逃がさないでください」
『…ほら、言ったろ……浮気じゃねーって…』
少し聞づらいが、店長さんが誰かとコソコソ喋っている声が聞こえた。
相手はきっと白雪だろう。
と言うか、浮気?俺が? ありえない。こんなに白雪のことが好きなのに、浮気なんてする訳ない。
毎晩愛してやっていたつもりだったが、どうやら足りなかったらしい。
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