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【番外編】1
アリスと婚約してから数日が経った。
未だに夢のようで、左手の薬指で光る指輪を見つめてニヤニヤしている。
「白雪、旅行いこうよ」
「旅行? でも、アリス仕事あるし…僕は別に行かなくても…」
「休み取ってきた。成宮がいいってさ!」
「そうなんだ」
僕はアリスと婚約できたこと自体嬉しいし、奇跡のような出来事なのに、更に旅行にまで連れて行ってくれるなんて…
罰が当たらないか心配だ。
アリスがそう言うなら、行きたいな。
前は温泉と遊園地に連れて行ってもらった。今度は何処に行くんだろう。楽しみだ。
も、もしかしてこれって新婚旅行と言うやつなのか?!
「来週三日間だけ休み取ったから、久しぶりに別荘に行ってみようかと思うんだ」
「別荘?! 別荘とか持ってたの?!」
「俺のじゃないよ。家族が所有してる別荘だから、自由に使える」
いや、それでも十分すごいよ…。アリスの家族も、アリスもすごい。
僕、本当にこんなできた人と婚約してよかったのだろうか…。
「荷造りしときなよ。足りない物あったら一緒に買いに行くし」
「う、うん。 すごく楽しみ。アリス、ありがとう」
「可愛い!どういたしまして!」
お礼を言うと、ギュッと抱きしめられた。
今のに何処に可愛い要素があったのか分からないけど、とりあえずギュッとするのは好きだからアリスの背中に手を回して抱きしめる。
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