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「やっと着いた。久しぶりにきたけど、結構綺麗にしてるんだな」
「すごい!おっきい!広い!おしゃれ!」
「そう?」
少し森の中に入ると見える木造のすごくおしゃれな別荘。ウッドデッキもあって、きっとこのくらいの季節には皆でバーベキューとかするのだろう。
僕にはそんな経験ないけど、きっと楽しいと思う。
「部屋見て回ってもいい?!」
「いいよ」
やったー!と部屋の中を探検しに行く。
まずはダイニング、キッチンも広くてオシャレだ。
「俺寝てるから、見終わったらおいで」
「はーい」
そう言ってアリスは寝室に行ってしまった。
確かにアリスには見慣れた光景なのだろうけど、俺は探検してるようでワクワクだ。
2階はないが、別荘ならこのくらいの広さで十分だ。と言うか、広すぎる気もする。
部屋数は少ないが一つ一つの部屋が大きい。ダイニングが真ん中にあって、それを囲むように部屋が配置されている。だからどの部屋からもダイニングに入れると言う訳だ。
いいなぁ、一回でいいからこんな家に住んでみたい。アリスの家も素敵なんだけど、こういう森のクマさんが住んでそうな家は憧れる。
「あ、可愛い…」
ある部屋で一つの写真が置かれているのを発見した。写真にはすごく笑顔の可愛い子が写っている。
誰だろう…女の子かな?
アリスの友達なのかな。
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