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第2話 - 14*

「んっ、はぁ……な、なに……して……」 「濃いな」 「……っ」 「溜まってた?」  図星の指摘に顔がかあっと熱くなる。鈴木の言う通り、屋上で鈴木にされてから一週間、そういうことはしていなかった。つまり、一週間ぶりがまた鈴木を先輩の代わりにしての行為だったのだ。先輩にも鈴木にも申し訳ないことをしている自覚はある。事が終わったからか虚しさが胸を締め付けて、ぶわりと視界が歪む。 「じゃあまだ出るよな」 「えっ? は、はあ!?」  そんな僕を知ってか知らずか、鈴木は再び僕の後孔に指を沈ませた。先ほどまでの行為でとろとろに蕩けきっているそこは、鈴木の指くらいなら易々と受け入れる。 「ひゃ……っ」  イったばかりで敏感になっているようで、くすぐったいような感覚に足が震える。しかし今度は少し掻き回しただけで、すぐ指を抜かれた。 「な、なに……?」 「なにって、判るだろ」 「!」  鈴木は自らのスウェットに手を掛けて、それを膝下あたりまで下ろした。途端顕になったそこは熱を持って硬く反り返っている。男2人、ベッドの上で半裸。その状況が表す事実に思わずひっ、と声が漏れる。 「や……っ、嫌! それは……それは嫌だ!」 「うるせぇ」 「ひゃ!」  鈴木は僕に覆いかぶさるようにして、僕の後ろにその熱を宛がった。溢れる潤滑液を馴染ませるように、後孔を先端で刺激される。そのぬるぬるとしたその感覚に総毛立った。足は鈴木がいるせいで閉じられないし、腕はかちゃかちゃと言うばかりで使い物にならない。 「鈴木ほんとそれはっ……ちょっと待って!」 「待たねぇよ」  仕方なしに足をばたつかせるが、それは鈴木を退かすだけの抵抗にはならず、それどころか片足を空いている手で押さえつけられて、更に挿入しやすい格好にさせられた。鈴木がもう少し体重を掛ければそのまま入ってきてしまう。初めては先輩とと決めていたのに、今の僕には抵抗する術がなにもなかった。その状況に、軽い眩暈すら覚える。

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