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第18話

「え?」 「ここに来たってことはさ、エディンに前金払ったんだろ? ヤってさ、金くれよ。ピートなら他の奴と違って優しく抱いてくれるんじゃない? なんならさ、後の客がつかないくらいに大枚叩いてオレを買ってよ」  きっとそんなの無理だろうけど、とマルクは自嘲するように鼻を鳴らして笑った。 「……俺は」  マルクの想定外の申し出に、クカは酷く困惑していた。  まさかマルクが抱いてくれと頼むとは思いもしなかったのだ。 「……ゲイじゃないって? オレみたいなデカイ男には勃起しない? 若くて金髪の小柄な女じゃなきゃ興奮しない?」  するりとマルクが腰に巻いたタオルを外した。水を含んだタオルは重苦しい音を立てて床に落ちて行く。  個室の照明の下、露わになったマルクの下腹部。剃毛された陰部には、まだ入れたばかりらしいハートのタトゥーで彩られている。その下、垂れ下がるペニスには何度か目にしたあのピアスが燦然と輝いていた。  今度はマルクが手を差し伸べた。長い指が困惑するクカの頬に触れる。その指先は冷たかった。ずっと濡れた体を拭かなかったから、だからきっと冷えてしまったのだろうと思う。  アンタはさ、とマルクが言う。今まで見たことがないような、ふしだらな表情。その黒い瞳がクカの考えを吸い上げて、纏まらない頭の中身を空にしてしまう。 「アンタは客だ。オレを買った客で、オレを雇ってるピートじゃない。オレの、ストリッパーのオレの客なんだ」  赤い舌が唇の合間から覗く。鈍く輝くのは舌ピアスだろうか。蛇の舌のように長くて、でも肉厚な舌。温い吐息が鼻先にかかる。爽やかなミントの香りがした。  腕がクカの首に回される。マルクの冷えた肉体がぴたりと密着する。 「楽しませてやるよ。オレのテクでな。きっと、腰が砕けるくらい気持ちいいぜ?」  柔らかい感触。  それはキスだった。  獣が獲物の喉元に食らいつくような、そんな、獰猛なキスだった。舌がねじ込まれ、熱っぽく柔らかい舌と固いピアスの異なる二つの感触が、言い知れない感覚をクカに与えた。ピアスを押しつけるように舌を這わせ、上顎の襞をなぞるようにして口腔内を犯していく。  舌と舌、粘膜と粘膜。それから異質な金属。それらが産み出す熱が、クカの口腔から脳へと伝わっていく。  堪らずマルクの肩を掴み、引き離せば、絡まり合った舌と舌の合間を粘液質な糸が繋いだ。 「マルク……! 何を、急にっ……!」  軽く咳き込みながらクカが声をあげる。  二人の唾液で汚れた唇を、ピアスが輝く舌で舐め取りながらマルクが答える。彼の目は決してふざけてはいなかった。 「何でだって? 金を払ったんだろ? だったら一緒に楽しもうぜ?」  口元を拭うクカを見、嗤うと、マルクはその長い二つの手でクカを力任せに押しやった。背中から倒れたクカを包み込むのは、軋むスプリングが耳障りなベッドのマットレス。嫌に派手なシーツの中に埋もれて、身を起こそうとする間もなくマルクが馬乗りになってくる。 「マルク、早く退いて――っ」  するりとスラックス越しに腿を撫でられ、更に首筋をねっとりと舐められて、クカは言葉を詰まらせた。ぞぞっ、と背筋に伝わる不思議な感覚。不快な、それでいてどこか嫌じゃない、そんな感覚。 (……このままじゃいけない)  逃げなくては。  そうは思えど、相手はマルク。全裸といえど、二メートルほどもある巨体の持ち主だ。その背の高さから華奢に見える彼の体はしなやかで、薄らと筋肉の流れが皮膚越しに垣間見える。ただのサラリーマンに過ぎないクカがそんな彼を退かすのは難しい。  マルクの、軟体動物を思わせる動きで蠢くその手がクカのスラックスのベルトに伸びる。金属製のバックルを手早く外し、するりと引き抜けば、クカのスラックスは無防備になる。ジッパーを下ろし、窮屈な下着の下に隠れたペニスを引きずり出す。  マルクが息を呑む音がした。 「……これで勃起してねえの? マジ? すげえデケえじゃん」  そう言って、マルクは大きく口を開くと、何の躊躇いもなくペニスを口に含んだ。 「…………マルクっっ!」  熱い。  こんな感覚は久しぶりだ。マルクの口腔内に収まった亀頭部。マルクの体温ほどの暖かい粘膜がねっとりと張り付き、舌が触手然とした動きでペニスを刺激して行く。こりっと固い感触は、彼の舌を貫通したピアスのものだろう。悪戯に鈴口付近に押しつけられ、固い感触が新しい刺激となって、クカに襲い来る。  堪らず汗が噴き出た。  体中の血液が、下腹部に集中していくのがよく分かる。マルクの熱が更に熱を呼び、数年前にとんと途絶えた欲求が文字通り鎌首をもたげ始める。  大きく口を開いたマルクは、頬の粘膜に擦りつけるようにペニスを頬張った。肉の薄いマルクの頬がペニスの形に盛り上がる、その様が、クカの腹の内に隠れた醜い感情に火を点ける。 「無理かと思ったけど、何だ、勃起してんじゃん。しかもちょっとしゃぶっただけでがっちがち」  溜まってた?  と、嗤うマルクの薄い唇から垂れ下がる粘液。  彼の口でこれでもかといたぶられたペニスは、痛いほどに張り詰めていた。マルクの指先が竿に絡む。彼の唾液と鈴口から僅かに漏れ出る先走り液をローション代わりに、マルクはペニスをゆっくりと扱いていく。  マルクは酷く興奮した面持ちで、クカのそそり立つペニスに視線を向けていた。充血し、笠を張ったカリ首に舌を這わせ、空いたもう一つの手の指先で先走り液を垂れ流す鈴口を弄り始める。 「説教しに来といて、勃起してるとかさぁ……あははっ、こんなデケえの……初めてみたぜ」  また再び唇を開き、マルクはペニスを口いっぱいに頬張った。  なんて旨そうに頬張るのだろう。  二つの目を潤ませて、その大きさに嘔吐きながらも喉の奥までねじ込んで、彼は愛おしそうに口淫を続けた。ぐぷ、ぐぽ、と唾液が泡立つその音。時折漏れ出る甘ったるいマルクの声。  ああ、どうしたらいい?  頭がどうにかなってしまいそうだった。  視覚と聴覚、そしてペニス。何もかもが犯されて、マルクの舌にクカの脳のものを考える部位が一緒に舐め取られていくようで。  背筋に走る悪寒にも似た快楽が、クカの脳を激しく追い立てた。この状況への疑問さえ、甘い刺激で塗りつぶし、ただただ一方的に与えられるフェラチオの快感を追い求めるように腰が動いた。下着の裏に隠れた睾丸がぴくりと収縮した。もう終わりが近いと訴えている―― 「マルク……あぁ……やめっ……!!」  とくん、と脈打った。心臓が跳ねて、クカは咄嗟にマルクの濡れた黒髪を引き掴んでいた。そうして彼の頭を離す事も無く、マルクの口の中に射精した。喉の奥底が蠢いて、クカが吐き出した精液の一滴も逃さないと言うように、わざとらしく音を立てて、尿道に残る精液を全て吸い上げる。視界の端に走る火花。射精したばかりの敏感なペニスが更なる刺激にたまらないと悶えている。  開放されたのは、それからしばらくのことだ。んく、と鼻を鳴らしたマルクがずるりと唇からペニスを引きずり出す。 「……んぁスゲえ濃い、雄臭くって……」  舌を窄ませて作った僅かなくぼみにマルクは精液を溜めて見せた。射精後の倦怠感に身をゆだねたクカは、マルクのその行為をだた見つめるだけだった。彼はゆっくりと見せつけるように精液を飲み込むと、赤い舌をちろりと出して「……ホントはオレとヤリたかったんじゃねえの?」と囁いた。  クカは荒くなった呼吸を整えることに必死で、彼の言葉が何を意味しているのか、性の開放感に草臥れた脳は理解することが出来なかった。  ――気持ち良かった。  数年、ずっとセックスとは無縁の生活を送ってきた。妻が妊娠して、いや、その前から性交渉というもの自体と関わり合う機会が少なかった。  ねえ、とマルクが性器じみた唇で語りかける。ミントと雄の青臭い匂いが入り交じって、それがクカの内に沸き立つ感情を激しく奮い立てた。射精したばかりだというのに再び勃起し始めたクカのペニスに頬ずりしながら、マルクはうっとりと目を細めて続ける。 「……離婚したのって巨根過ぎたから? ――なぁんて、冗談だよ」  ベッドのマットレスに身を埋めたクカの上に、また馬乗りになり、マルクはふしだらに笑った。先ほどまで、苦悩し、苦しみ、怒りと困惑に顔を歪めていた青年はどこに消えたのだろう。ここにいるのは、ただの男娼だ。自身の手で、痛々しくも淫靡に乳首を彩るピアスを強く弄り回し、喘ぎ声を上げる淫魔がいる。  クカの腹の上で踊るように腰をくねらせて、勃起したペニスからはしたなくカウパー液を滴らせて、性欲を煽るストリッパー。彼の尻肉が優しくクカのペニスを刺激する。 「……入れたい? オレのケツにこのデカマラぶち込みたい?」  腰が自然と動き、彼の尻の谷間をなぞるように亀頭を這わせる。  マルクがくすぐったそうに笑い、いいぜ、と熱っぽい視線をクカに向けた。 「オレのケツ、ピートのデカチンポで拡張して? なぁ、アンタだけのオナホールにしてくれよ」  わざとらしい、直接的な言葉。  睾丸がずくりと疼く。  クカは何も答えなかったが、マルクはその沈黙を是と捉えた。すらりとした腰を折り曲げ、跨がったままクカのペニスに手を伸ばす。痛いくらいに勃起したペニスの根元を支えると、天井を向いた亀頭にアナルをあてがった。  そうして、ゆっくりと腰を落としていく。窄まったアナルに亀頭の先が触れたかと思えば、彼の開発されたアナルは柔軟に広がり、じわじわとマルクの胎内へと侵入していく。 「……っ、ぁ、一回やった後だから余裕かと……思ったけど、……きっつ……! デカすぎだろ、っん……!」  ゆるりと腰を落とし、ペニスの根元までアナルに納めようとするが、マルクには少し大きかったらしい。半ばまで押し込んで、短く呼吸を繰り返す。薄い唇を噛みしめて、ず、ずと、飲み込んでいく。  口とは違う、新しい感覚。頭が沸騰しそうになる熱が、クカのペニスを包み込んだ。女性器のように蠢く直腸が搾り取るように蠕動し、クカのペニスを食いちぎらんと締め付ける。 「ぁ、はいったぁ……、腹ん中、ピートのチンポでいっぱい……っ!」  マルクの尻肉がクカの太ももに当たる。深く深く溜息をついて、マルクはゆっくりと腰を上下しはじめた。直腸の襞の一枚一枚が、ぴたりとペニスに張り付いて鮮烈な性感をクカの脳に送り込んだ。 「ぁっ、いい、ごりごり当たって……! ナカ抉れるっ……! ああぁっ!」  亀頭を一点に擦りつけるように腰を揺らし、何度も何度も腰を落とした。そこがマルクにとってイイ部分なのだろう。擦れる度に顔は蕩け、涙がぼろぼろと彼の二つの目からこぼれ落ちた。彼が動くたびにマルクのペニスが精液混じりの先走り液を垂れ流し、クカのシャツを汚していった。 「ピート、気持ちいい? オレのぉっ、……ケツマンコ、スゲえ気持ちいいだろ? っお、やべっ、オレも、スゴ……気持ちいいっ! んんんっ……!」  ぴゅ、とピアスが輝くペニスから精子を吐き出して、それでもマルクは腰を落とすことを止めなかった。限界までペニスを引き出して、一気にアナルへと突き刺して、一人悶え、悦び、嬌声を上げている。  それはクカを使った自慰行為のようにも思えた。  マルクのナカは今まで感じたあらゆる快感よりずっと激しい快感をクカに与えていた。背骨を通って全身、細胞の一つ一つまでこの異常な快楽に痺れていく感覚。気づけばクカはマルクの腰に手を伸ばしていた。もっと欲しいと思った。もっと激しい快感が、果てしない頂点へと辿り着くだけの刺激が欲しいと。  強く、かさついた指の先が彼の皮膚に食い込む程に強く握りしめ、一人身勝手に腰を振るマルクの体を力任せに引き下ろした。 「――お”お”お”っ?!」  獣の咆哮のような声を上げ、マルクは強く背中をしならせた。長い首に走るラインを怪しい個室の照明の下に晒し、びくんと大きく体を震わせる。赤く腫れたペニスはびゅくびゅくと射精し、声にならない声が個室内に広がってい く。  ――堪らない。  頭の中で何かが弾ける音がして、クカはゆるりと上半身を起こした。絶頂の波に悶えるマルクをベッドに押し倒すのは簡単だった。邪魔な上着を脱ぎ捨てて、長い足を肩に担ぎ、窮屈に彼の体を折り曲げて、深く深くペニスを押し込んだ。 「あ、まって、ぁ、ぴーと、っ……! イッたばっかだからぁ……!」  二つの目を白黒させつつ、マルクは制止の声をクカに投げかけた。手を伸ばし、クカの胸を押し返す。だけどもそんな抵抗など、今のクカには何の枷にもならない。拘束の痕が残る赤い痕を覆うように 握りしめ、そのままベッドに押しつけた。  望む快感を貪るために、クカは激しく腰を打ち付け続ける。 「――あぁぁっ、あ、んぅん、んんんんんっ! あっ、あぁっ、スゴ、きもちぃぃっ!」 「…………ここが、っ、良いんだろう? マルクっ……!」 「あぁぁあああああっ、いい、ピートぉ、気持ちいい、きもちいいいいっ! もっと、もっとぉおおおおおっっ」  ぽたたとマルクのペニスから落ちる体液が、彼の下腹部を飾るタトゥーを淫らに汚していった。まるで雌のよう。蠕動する直腸内は絶頂する膣より激しく収縮し、クカのペニスを食いちぎらんばかりに締め付けた。  マルクの体にのし掛かるようにして肌と肌を密着させ、首の赤い痕に鼻先を寄せる。マルクの汗の臭いが鼻孔を突き抜けていく。長い首に浮いた汗を舐め取って、クカは本能の赴くままに腰を振り続けた。  まるで発情期の犬のよう。目の前で惚けた表情を浮かべて、だらしなく声を上げ続けるだけの彼と同じ獣となって、クカはマルクを侵し続けた。亀頭で前立腺を突き上げて、泣きじゃくるマルクをいじめ抜いた。 「あっ、そこ、ヤバい、クルッ……、気持ちいぃのクルぅうううっ! ぴーと、ピートぉ……好きっ、ピート、好きっ、すきだからぁ……!」  睾丸が縮み上がり、射精感がクカに襲い来る。  限界だ。もう限界だ。果てがすぐそこに。今まで考えもしなかった絶頂の先が、もう間もなくクカを出迎える。  マルクが喘ぎ混じりに叫ぶ。好きだ、好きだと、うわごとのように繰り返す。長い足をクカの腰に回し、自身を穿つペニスを逃すまいと固く拘束する。 「もっと、欲しいっ、ピートのチンポほしいっ……! オレのケツ滅茶苦茶にして、あたまっ、ばかになるくらいっ……!! ――っひぁああああぁぁぁっ!」  マルクが爪弾かれたように仰け反って、もうほとんど空になった睾丸を収縮させては、ピアスで飾られたペニスから精液を吐き出した。粘土の薄い体液は、彼の腹の上に飛びって、ベッドシーツに無数のシミを造り出していった。  クカはそんな様子を真下に捉えながら、頭の中のあらゆる考えを無に帰す快感にうちひしがれていた。今まで感じたことのない絶頂が、オーガズムが、クカのあらゆる記憶を、感情を白く塗りつぶしていく。そうしてすっかり脳の中身がすっからかんになった後、クカは呆気なく射精した。 「あぁ、スゴっ、ん、出てる、ピートのせーしで腹いっぱいになる……」  とろんと虚空を眺めるマルクは、腸内に広がる精液の感覚を楽しんでいるようだった。だらしなく弛緩した唇から覗く赤い舌。気づけばクカはその舌に舌を絡めていた。 「んぁ……んんっ、ん」  甘い鼻がかった声。成人した大人の男だというのに、甘える猫のような声を上げて、クカの舌の動きに呼応するようにマルクは舌を絡めていった。  お互い繋がったまま、長いキスを続けていた。粘ついた水の音ばかりが部屋に広がっていく。体中の熱が入り交じり、舌とペニス繋がり合った部位から溶けて混ぜ合わさっていくような気さえした。  それから、どれほどの時間が経過したのか、クカには分からなかった。足下が覚束ない感覚。ベッドの上でくたりと横たわったままのマルクを尻目に、床に転がる衣類を拾い上げていった。  この一時間と少しの時間が、現実のものとは思えないでいる。  セックスした。  誰と?  マルクと。  彼は男で同性愛者で、そしてクカは異性愛者だ。  そうだと思っていた。  当初の目的とはなんだったか。  風邪を引いて熱を出した、あの時よりもずっと浮き足立っている。落ち着かない。取り留めの無い考えが溢れては霧散していた。クリスタルカットのグラスに水を注いで一気に飲み干した。喉が渇いて仕方なかった。温い水が火照った体を少しは冷やしてくれないかと。  おい、と出し抜けに声がした。こんこんと小気味よくなるのは木製ドア。振り返ればそこには呆れた様子のエディンが立っている。いつの間にこの男は部屋のドアを開けたのだろう。まるで気づかなかった。 「とっくに時間過ぎてんだけど? 聞こえなかった?」  刺々しい物言い。  そんなに時間が経っていただろうかと考えて、クカは無意識に頭へと指を伸ばしていた。汗ばんだ地肌。盛り上がった傷痕を擦れば、この異次元に放り込まれたみたいな、意識と体が乖離したような気分が少しは良くなるのではないかと。  クカは今にも倒れてしまいそうな足取りで、ふらふらとドアの元へと急いだ。 「どうだった?」  すれ違い様にエディンが訊ねる。  クカは彼の問いに答えることはしなかった。代わりに財布を振るえる手で取り出すと、残りの代金を引き抜き、エディンに握らせた。 「……これ、彼に渡してくれ」  そう言ってするりと彼の横を抜け、薄暗い照明に照らされた廊下をのそりと歩いていった。  ふと、背後で大仰な溜息が聞こえる。クカは足を止めなかった。バーテンダーの心底呆れかえった声は静まりかえった廊下に響き渡る。 「あーあ、これじゃあ他の客取れねえな。ぶっ飛んでやがる」

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