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第13話

数年後のある日新しい子がこの施設に入ってきた。 周りの子と比べて綺麗で明るくて 外の世界を見てきた子の目をしていた 僕には関係ない。 そう思い手元のパズルに目をやった ?『ここは、こう。じゃないかな?』 顔を上げるとそこにはさっきここに入ってきた男の子がいた。 ?『ねね、僕は緑心っていうんだー!きみは?』 その大きな目で僕に笑いかける 『421号...。それが今の名前』 緑心『421...。し...。』 考えるように腕組をする緑心 『...』 緑心『しず...い。』 『なに?』 緑心『しずいってどうかな!名前!』 『は?』 緑心『あ、ごめん。いやだった?』 『ここにいたら名前なんて要らないでしょ』 緑心『えー。でもやっぱり、名前あったほうが呼びやすいよー?』 初めて人から名前をもらい正直嬉しかった 『...もう、好きに呼べば。』 緑心『うん!よろしくね!しずい!』 『うん...。』 緑心『ところでさ、気づいたらココにいたんだけど、ココって何するところ?もう夜だし、早く帰らないとパパとママに心配かけちゃうからさ。』 しずい『それ、攫われたんじゃない?ここに来たらもう、一生かえれないよ。僕らは実験体なんだから。』 緑心は明るい顔から表情が暗くなった 緑心『実験?一生、帰れないの?それ、辛くない?』 しずい『そんなの、嫌に決まってる。でも、逃げ出す術も、大人に逆らう度胸もない。だから...』 そんな話をしていると扉が開く。 〜13話end〜

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