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第31話
兎黒は珍しく朝早く目を覚ます
兎黒「あー...久しぶりの夢だった...。」
携帯の時計を見るとまだ朝の6時昨日の雨はすっかり晴れ森の中は少し霧が掛かっていた
兎黒「んん〜〜!」
兎黒は伸びをすると周りを見渡す
昨日の青灑の歓迎パーティをしてそのままリビングで皆寝てしまったらしい
ふとキッキンの方を見ると緑心が朝ごはんの準備をしていた
兎黒「おはよぉ〜」
兎黒は緑心がいるキッチンの方へ行き手元を覗き込む
緑心「あ、おはようございます!今日、早いですね」
兎黒は笑う
兎黒「ん、目ぇ冴えちゃって。何作ってんのぉ?」
緑心はフライパンの中を見せる
緑心「スクランブルエッグですよ。」
兎黒「ふぇ〜美味そぉ〜。あ、そうだ!俺、なんか手伝えること無い?」
突然思い出したように兎黒がそう言うと緑心は近くの棚を見る
緑心「あ、じゃぁそこの棚から人数分の小皿取ってもらえますか?あと、テーブルにコップも並べてもらえると助かります」
兎黒「ん、おっけぇい!」
兎黒はそう言い腕まくりをすると棚の方へ向かう
それから約30分後料理は完成するが他の皆は起きてこない
緑心「先にいただきましょうか。」
兎黒「そだねー。」
2人は席に着くと静かに朝食を食べ始める
兎黒「そーいえばさ、緑心くんて好きな子とかいないのぉ?」
突然振られた恋バナに緑心は少し戸惑う
緑心「えぇっと...。今は特にいないですね。そういう兎黒さんはいないんですか?」
兎黒「んー...俺はまぁ...ね?」
少し誤魔化すように兎黒は言う
緑心「...ごちそうさまでした。」
兎黒「ごちそーさまー」
2人が朝食を終えると青紫と黄泉が起きてくる
青灑「おはよ。2人もう起きてたんだ。早いねー。」
黄泉「おはよ。緑心、紫都李まだ起きない。」
2人に気づいた兎黒は手を上げる
兎黒「おーはよぉー!」
緑心「おはようございます。紫都李くんはそっとしておいてあげてください。いろいろ疲れてたっぽいから。」
黄泉は頷くと青灑と朝食を食べ始める
相変わらず青灑が一方的に喋っている
兎黒「黄泉くん相変わらず〜」
兎黒は笑いながらふたりを見ている
緑心「あはは...そうですね。」
緑心は苦笑いだ
兎黒「俺、今日ちょ〜っと用事あるからもう出るね〜」
緑心「あ、分かりました!警察にお気を付けて。」
兎黒「はぁ〜い。」
兎黒は手を振ると眼鏡をかけ外に出る
緑心「あの眼鏡だけで外出する自信、どこから湧いてくるんでしょうね。」
青灑「...さぁ?」
そんな話をしていると紫都李が起きてくる
紫都李「そんなのあの人の馬鹿さ見てれば分かるでしょ。」
緑心「あ、紫都李くんおはよう。」
紫都李「緑心さん。おはようございます。」
そして今日も四季荘園での1日が始まった。
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