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意識が遠のく程、痛みと快楽を叩き込まれた頃だった。 流石に疲れたのか教師は俺から一度離れると隣でタバコを吸い始めた。 体中が痛い。 思わず力が抜けて床へ崩れ落ちる。 「おい、何勝手に寝てんだよ。」 「……力、入らない。」 「知るかよ。入れろよ、お前に断るとかの権利ないだろ。」 「入れ方、忘れ…て、…」 「グダグダ言ってんじゃねーよ。」 「ぅ"、っぅ…ぐ、……」 男の靴の先が俺の腹へめり込んだ。 痛い。 痛い、という事しかもうわからない。 まだ昨日の方がマシだったな。 嫌だったけど、こんなに痛くなかった。 「……、あ…れ、……?」 「なんだよいきなり声出して。」 朦朧とする意識の中、昨日の事で思い出した。 俺、避妊薬なんて飲んでない。 後ろからダラダラと溢れ出してくるものを感じる。 ……孕みたく、ない。 「出せ、…っおい、早く…!」 「は?何を?」 「後ろ…!薬、飲んで…な、ぃ…っ嫌、だ…早くしろ、おい…!」 「うるせぇな、黙れよ。」 「……ひ、っく"、っぅ"、」 振り絞った声を掻き消すようにまた腹を思い切り蹴られる逆流した胃液が口から溢れるように流れてくる。 どうしても、どうしようもない。 「そんなに言うなら出してやるよ。後ろにな。」 「や、……っ、や"、っめ"…、!」 「何度も言わせるな、声出すなって言ってんだろ。」 ズクン、とまた身体に埋まるソレと相変わらず止まらない熱。 拒否権がない 人権がない。 嫌だと断ったところで何一つ受け入れられない。 少し前の自分はこんなに惨めな姿を想像しただろうか。 「…汚いな、お前。救いようねぇよ。」 ただ今は、唇を噛み締めて耐えることしか出来なかった。 いつか いつか見返してやる。

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