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俺は楠本の傍へしゃがむと始めに目の布を外した。 暫く眩しそうに目を細めていたがやがて見開くと次は苦しそうにギュッと固く閉じた。 色々な感情が入り混じっているんだろう。 次に何を外そうか、と悩んだが何よりここにいる事が危険なことにようやく気付いた。 外にいる生徒の中にはαの者もいるだろう。 それに加え今の楠本は発情期真っ最中の獲物。 押しかけてこられて守れるかと言わられば100%ではない。 「おい、立てるか?」 「…む、っりに…決ま、って…」 「まぁそうだろうな。」 この状態の人間に歩いて保健室まで行け、というのは流石に正確が悪すぎる。 とりあえず最低限人前に出られる姿にしてやらないといけない。 力なくグッタリと横たわる体へ意味もなく「力を抜け。」とだけ伝え後ろへ刺さった毒々しい色のバイブをゆっくりと引き抜いていく。 時々、掠れた喘ぎ声が耳をついた。 強制的な快楽に飲まれる姿はそれはそれは滑稽だ。 「さて、後は…」 抜き切ったバイブを床へ投げ捨て次に手足の紐へ触れる。 固く結ばれたそれはそう簡単に解けそうにはない。 紐を切るための道具が必要だろう。 となると、ここで出来ることはここまでだ。 「行くぞ。」 「…どうや、って……?」 「歩けないから抱き抱えていく。お前、服はどうした?」 「知らない、…」 「そうか。…今はこれで隠しとけ。お前のせいで白衣が二枚も台無しだ。」 「…ごめん。」 楠本は素直にそう謝ると床へグッタリと項垂れた。 相当体力を消耗しているらしい。 俺はしゃがんだまま、なんとなくその姿を上から下までじっくりと見回した。 正直、こうしてレイプの光景を見るのは初めてではない。 残念だがΩが襲われるのはよくある事で肩を持つ気ではないが我慢の効かないαが出てきてしまうのも納得いく。 だからレイプされてグチャグチャになった姿を見ても、そこまで同情なんかの気持ちは浮かばなかったりする。 ただただ 滑稽で異常な光景だなとは感じるが。 「落ちないように掴まっとけよ。」 「……力、…入らない。体中っ…痛、くて…」 「落ちても文句言うなよ。」 「ん、………」 楠本へ白衣を巻き付けて抱き上げる。 はみ出た裸足の足とそこへ巻き付けられた紐が妙に性的だ。 ざわめく生徒の間を割るようにして校舎を歩いていく。 ここが別クラスだったことが不幸中の幸いだった。 もし特進クラスの教室だったら楠本はこれから肩身の狭い思いをするだろう。 眠ったのか、気を失ったのか目を閉じたまま動かない楠本を大切に抱えながら一歩ずつ進んでいく。 ただの生徒だ。 まだ出会って日も浅い。 死んでも犯されてもどうでもいい。 なら 何故、俺はコイツをあんなに必死に探していたのだろうか。

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