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解放
登校して、靴箱を開けると、数十枚の紙が入っていた。そこには、赤い字で『さっさと死ね』『うぜぇんだよ』等の文章が書いてあった。
日に日に、身体中にアザが増えている。心も体もボロボロ。そんなイジメは、二年間にわたって続いた。
僕が中学三年生になり、卒業式を目前にした頃、父の転勤が決まり、進学と同時に引越しをする事になった。
皆からは、「海崎、逃げるんだとよ」と影や目の前で言われた。
無事に引越しは終わり、あの生活から解放されて凄く嬉しい。
しかしその反面、新たな心配が生まれた。転校先で、またイジメられないか。
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