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食事
「あ…そう言えば名前はなんて言うの?」
公園を出る直後,そう聞かれた
名乗るのは正直抵抗があったものの,ここまで親切にして貰ってるのだから名前くらい…と思った
「海屋 … レイラ といいます。」
すると彼は目を見開いて首を捻った
ここでは珍しい名前なんだろうか…?
「 もしかして … 兄弟とか,従兄弟とか,居る? 」
…?
「従兄弟は分からないですけど,兄弟なら居ました。
あんまり記憶に無いですけど…… 」
「どんな人なの?」
な,なんでこんなにも食い付いて来るんだろうか……
少し不審に思いながらも俺はンーッと首を捻った
「俺をそのままもう1人増やした感じですかね…?そっくりだった事しか覚えが無くて……」
「そ、そっか…」
「……?」
俺が眉を下げて首を傾げれば慌てて首を振り「不安にさせてごめんね!」なんて訳の分からない謝罪を受けた
「俺の名前は望月!まだ高校生2年の坊主だけど」
高校生?
俺は聞き慣れない単語に首を傾げながら,どうして姓の名前しか名乗ってくれないのだろうと疑問を持った
けど深入りはしないでおく
その時「ワンっ」とフワフワが鳴く
俺は思わず微笑む
「それより何食べたい…?」
その言葉に俺はドキッとする
この世界の食べ物なんて知らないし,変に答えて不審がられたくない
かと言って答えないのもどうかと思う
ここは無難に料理ではなく魚が食べたい…みたいに答えるべきか…
「や,野菜が好きです…」
悩んだ末に俺はそう答えた
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