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スカート

「レイラ,行きたい所ない?」 「行きたい所…ですか?」 抱きしめ続けて何分くらい経ったかな,多分10分くらいはずっとこのままだったかな? 俺はレイラの頭を撫でながら問いかける するとレイラにしては珍しくキョトンっとした表情を浮かべる あ,こういう表情も可愛い 「うん,好きな所連れてってあげるよ?観光地?ショッピング?欲しいものとかは?」 「えっと…」 それから下を向いてレイラは「ぅーんっ」と小さく声を出しながら首を傾げた 「あの…おこがましいんですが服が欲しいです…之しか無いので…」 「服かぁ…ついでに外でご飯も食べよっか,それから下着も買う?あとは…」 「あの…」 するとレイラはギュッと俺の服を掴んで俯いたまま口を開いた 「安い服だけでいいです…長袖の……他はいいです…」 そう言えばレイラジャージ熱くないのかな?そもそも服だけでイイって… 「なんで?必需品は1式揃えておかないと」 「…」 するとレイラはしどろもどろとしだした もしかしてレイラ… 「お金の事気にしてる?」 そう言うとレイラはピクッと微かに肩を震わせてから暫く考える様に動きをとめてからゆっくりと頷いた 「気にしなくてもいいよ?そりゃ24歳で一文無しは驚いたけど俺,餓鬼だけど稼ぎはいいんだよ」 俺がケラケラ笑えばレイラは覗き込むように俺の顔を見てきた だから俺はニコッと笑ってレイラを安心させようとした でもレイラはまだ不安みたいで目を泳がせた あんまりこういう事は言いたくないけど… 「レイラは俺に身体を売ってくれてる。だから俺もそれ相応に返すよ?」 するとレイラは一瞬寂しそうな雰囲気を帯びたがすぐにいつも通りに戻りこくっと頷いた 「取り敢えず今日は…適当に服を借りてもいいですか…」 「うん」 俺はレイラを膝の上からソファーに移してから立ち上がり服を見に行く 貸すって言ってもレイラ小柄だからなぁ… 俺の服は大きいよな…心菜くらいの大きさだし ん? 心菜くらいの大きさ…… 俺は寝室へ行くのをやめてゲストルームに向かう 心菜が泊まりに来た時用の部屋だ その部屋のタンスを漁る 悪趣味な猫の絵が描かれた服しか入ってない ほんと好きだよなぁ此奴… 結局まともな服がなく,猫の,それも割とマシな奴を選ぶ でも七分袖だ… 「レイラーちょっと」 俺は大きめの声を出してレイラを呼ぶ するとトタトタッと小さな足音がしてひょっこり顔を覗かせる 可愛い… 「変な服しか無いけどさ…まともなのが七分袖しか無いんだけどどーする?」 そう聞くとレイラは無言で俺の横にしゃがみ込みタンスの中を覗く それから1枚の長袖を取り出し「これがいいです」っていって抱きかかえた ど真ん中にあかっぱなの猫が描かれたやつ… 「変じゃない?」 「可愛いです」 嘘だぁ……俺はちょっと複雑な感じがした 「それからズボンは無いんだよね,スカートしかない。気持ち悪いだろうけどレイラそのズボンで今日は我慢できる?」 「スカートでもいいですよ。寧ろ昨日のでカピってる所があるので着替えたいです」 んな… 昨日は配慮に欠けた俺も悪いけど… スカートでいいってレイラ仮にも男でしょ?抵抗ないの? 俺は驚きつつも…というか動揺し過ぎてレイラに無言でスカートを手渡した

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