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第128話*

「ちょ、ちょっと晴斗! 何してるんだ!?」 「いや、ちょっとした飾りっていうかさ」  戸惑っている九尾にかまわず、作りたての紙縒りを濡れた鈴口に深々と差し込む。 「ひぃっ!」  引き攣った悲鳴を上げ、九尾は激しく首を振った。手を伸ばして外そうとしたので、手首を掴んで顔の横に押さえつけてやった。 「嫌だっ! 放してくれ晴斗! こんな扱いは嫌だっ!」 「でも九尾、さっきからずっとイきっぱなしだろ。それじゃ最後までもたねぇじゃん。ちょっと我慢することも覚えないと、これから先ヤっていけないぞ?」 「で、でもこんな……ケダモノみたいなこと……」 「そうでもないぞ? これは人間でも時々やるプレイだからな」 「えっ!? そうなのか!?」 「ああ、こんなのまだ序の口だ。現代には、九尾が驚くようなプレイがたくさんあるんだぜ」 「い、意味がわからない……。今の人たちは一体どんな趣味をしているんだ……」 「まあ、いろんな嗜好の人がいるってことだろ。大丈夫だよ、俺がイくまで我慢できたら外してやるからさ」 「でも、こんな……」  泣きそうな顔で晴斗を見つめ、やがて目を反らしてポツリと呟く。 「晴明はこんなことしなかったのに……」 「だろうな。でも残念、俺は晴明さんじゃないんだ」 「それは……そうだけど……」 「それに……」  なおも躊躇っている九尾の耳を食みつつ、直接鼓膜に囁きかけてやる。 「……我慢すると、後でもっと気持ちよくなるぞ? 九尾、気持ちいいの好きだろ?」 「うっ……ん……」 「だからホラ……試してみようぜ? 案外ツボに入るかもしれないぞ? どうしても嫌だったらもうやらないからさ……」  目元を赤くして唇を噛み、九尾は震える吐息を漏らし、 「……わかった……」  と、複雑な目でこちらを見てきた。未知の領域に踏み込む不安と恐怖、そして好奇心。晴明に初めて抱かれる時も、こんな目をしていたのかもしれない。その時の目を自分も拝むことができて、少し優越感を覚えた。
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