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実は二人にはもう一つ重要な共通点があった。 「ごめ……ッ、久世、サン……ッ」 夜十一時過ぎ、浴室で温いシャワーを浴びながら全裸の野宮は一人シコるのに夢中になっていた。 脳裏に描くのは出会ったばかりの、先ほどまで初対面とは思えないくらい話が盛り上がった相手。 ここしばらく放置していた本能を暴き立てるようにペニスを擦り上げながら妄想に耽る。 タイプど真ん中の久世相手にセックス妄想。 多少の罪悪感に理性をチクチクされつつ、露骨な場面を思い描いたりなんかして、密かに一人興奮した。 久世サン、やばい、理想過ぎてコワ。 久世サンとセックスできたらイイだろーな、すぐイクかもなー。 あーいうきちんとした人が乱れんのエロ過ぎんだろ。 あーいう人に限って理性忘れて腰振って中出し、しちゃったり。 歯形とかキスマ、めちゃくちゃつけたがったり。 「なにそれ……かなり……よすぎ」 タイル壁に片手をついてひたすらシコる野宮。 ゾクゾクした甘い震えに背筋を蝕まれ、後少しで射精しそうになるところでペースを緩め、絶頂を先延ばしにしてゾクゾク感をたらふく味わう。 一方、久世の方は。 「は……ッ」 同じく浴室でシャワーを浴びながら貪欲にシコりまくっていた。 野宮さん、少し手元が危なっかしくて集中力を欠かしたらうっかりミスしそうなコ。 可愛過ぎる。 すごく……犯してみたい。 嫌がる彼を無理矢理押さえつけて動物の交尾みたいに本能のままにセックスしたい。 ちょっぴり過激な欲を隠し持つ久世は初対面である野宮の泣き顔を、乱されて喘ぐ姿を妄想し、一度達したペニスを貪欲にしごき続けた。 「は、あ……野宮さん……ッ」 「んーー……っ久世サぁン……」 さすがに打ち明けられなかった本望の虜と化して日を跨いで溺れ込む二人なのだった。

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