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体に蓄積されていたはずのアルコール成分が皮膚下を駆け巡る熱で蒸発していくような。 「うッ……ぅッ……く……ッ」 かろうじてドアをロックした玄関。 革靴を履いたままである野宮の両足が歪に揺れる。 欲深く膨れきった久世のペニスが野宮のアナルに荒々しく突き立てられる。 唾液を馴染ませただけの先端でゴリゴリと最奥を抉り回す。 「ああッ……う、く、ぅ……ッ」 フローリングに後頭部を擦らせた野宮は必死で声を我慢していた。 片足にズボンとボクサーパンツをだらしなく絡ませてひたすら揺さぶられる。 想像以上のギャップ抜群なケダモノっぷりに……下半身がとろとろになる。 「すご、すぎ……ッ久世サン……」 久世も久世で互いの服を汚すほどに勃起したペニスからカウパーを滴らせる野宮に釘付けになっていた。 瞬く間にびっしょり汗をかいた肌にはりついたワイシャツ。 その下に隠された肌身を猛烈に知りたくなる。 びりッッッ 「えっっ」 野宮は想像もしていなかった行為に、ボタンが引き千切れるくらい乱暴にワイシャツを肌蹴させられて目を見張らせた。 「く、久世サン……」 野宮宅に上がってからろくに発言していない久世は汗ばんでうっすら紅潮した肌に見惚れた。 より両足を左右へ抉じ開けて最奥を小突きながら。 荒ぶるピストンに忠実に全身を微痙攣させるタイプど真ん中の男に没頭した。 「ひッッッ」 く、久世サン、ほんとすご過ぎ、やばい、変になっちゃうよ、俺……。 「ッ……野宮さん」 少し怯えたみたいに感じてる野宮さん、可愛過ぎる……。 「……こういうセックス、好き?」 腰を掴んで持ち上げられ、下半身が浮き気味になったところで、小刻みに突き揺さぶられた。 ガクガクが止まらない野宮は咄嗟に久世の両手を上から握り締めた。 ぼろぼろ溢れる涙もそのままに問いかけに何とか答えた。 「す……好き……こーいうセックス、俺、めちゃくちゃ好き……」 ペニスをビクビク悶えさせて健気に回答した野宮のアナルに音を立てて出入りする久世のペニス。 「あ、あ、久世サンの……もっと硬くなって……ッんーーーーー……ッッ、ぇ、ぁっ、ぁっ、ぁっ?」 急にピストンが止まったかと思えば、一番奥に押しつけられたペニスの先から勢いよく放たれた飛沫。 熱い白濁が腸壁内にどぷどぷ流し込まれる恍惚たる感覚に野宮は敏感よろしくエビ反りになった。 限界まで跳ね上がったペニスからつられて精液を弾いた。 「は、はぁッ、いッ、いく……ッッ!!」 ぐっと目を閉じて大胆に射精した野宮に、久世は、薄目がちに飽きずに見惚れた。 全身を波打たせて濃厚飛沫を切れよく放った彼に体中ゾクゾクした。 「……野宮さん、可愛い」 「あぅ……ッきもち、い……このセックス……きもちいい、久世サン……」 ヘロヘロ気味な末っ子野宮に甘えられた長男久世、セットが崩れていた茶髪を慣れた手つきでよしよし撫でた。 「ごめん、順番逆になったけど、俺と付き合ってくれる?」 ついさっきまでのケダモノぶりが嘘みたいに真摯に告白してきた久世に野宮は涙ながらにコクコク頷いた。 「久世サン……もっかい……」 「もう一回? ここで?」 「……じゃあ、ここで、もう一回か二回」 「……じゃあ三回する?」 「……する」 「久世サン、鍋に入れんのエビとアサリとブリと春菊、豚肉白菜、あと餅でい?」 「あ」 「お。苦手なの、あった?」 「餅、二個いれてくれる?」 「……念のため三ついれとくわ」 籍をいれそうな勢いで互いの部屋を行き来するリーマン二人なのだった。

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