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大きめの服
あのあと少し休憩をし、二人でお風呂に入った。お尻を一人で洗えなかった僕のことを、ゆっくりの助けてくれた。まあ、半分そのままシタかったのだろうが、さすがに僕は疲れたので「また今夜ね」と言った。
「絶対ぇ今夜抱くからな。忘れんなよっ」
「うん」
志麻はいつも、直球で言うから言われたこっちが照れてしまう。
お風呂から上がり、僕はカーペットの上に座り、志麻はソファから僕の髪をタオルで乾かしてくれている。
「で、結局どこ行くんだよ」
「ん~。マルキューでも行く?」
「オッケー。ついでになんか服買ってく?てかさ、最近俺の服着すぎじゃね。それともさ、誘ってんの~?」
志麻は手を止め、僕の顔を覗き込んできた。
「ち、違うよ。僕の服が洗濯中とか、乾いてなかったから…」
「へぇ~」
正直言うと志麻の言うことは合っている。平日は志麻とあまり会えないから、志麻が夜に帰ってきた時に僕が自分の服を着ていたら、嬉しいかなって、疲れも癒せるかなって思ったから。でも本当は、一番はそのまま僕を襲って欲しかったから。でも、そんなこと恥ずかしすぎて言えない。
「嫌だった?」
振り返り、志麻の反応を伺う。
「…別に嫌じゃねぇけど、なんつーか…」
「ん?」
「襲いたくなるんだよ…」
さっきまで勢いがなくなり、急に小さく呟きた。
「お前がそんなんだから、理性抑えんの必死なんだよ」
まさか、自分の思い通りになっていたなんて。正直嬉しかった。
「そんじゃ、このままで良いんじゃない?」
「…陸。じゃあ、いっか。雑貨とか買いに行こうか」
「うん」
その後、志麻のおかげで髪も乾き、イチマルキューに行くことにした。僕はまだ車の免許を取っていないが、志麻はバイクの免許を高校卒業してすぐに取ったので、バイクで目的地にまで行くことにした。
風を切ることは、とても気持ちが良いことだと志麻のおかげで知ることができた。志麻の腰にしっかりと腕を回し、風力に負けないように、飛ばされないようにした。
無事に目的地に着き、ヘルメットを外し、
「よし、行こう」
「うんっ」
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