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俺とお前
保健室のベットの上。
『あっもぅ、いくっ…い、ちゃぅ…だめっ』
『…ん、……俺も、いくっ』
素股でも盛大にイカされた俺は毛布にくるまっていた。
「…んで、何だよ。キスしろなんて」
「んー…誠が俺のためなら何でもするとか言うから」
後ろから抱き付いてくる成一に疑問を投げ掛けると、ニヤニヤ笑いながら冗談を言ってきた。
少しイラッときて軽い肘うちをする。
「…本当のところは?」
少しトーンを落とし真剣さを出して聞くと、成一はあーっと声を漏らし少しの間黙った。
ペロッと俺の項を舐めるとゆっくりと口を開く。
「………俺さ、フォークなんだよ。そんで、誠……お前は、ケーキだ。」
抱き締める力を強めながら言った。
その声音は、少し怯えているようで強ばっている。
…俺が、ケーキ?
こういう事を衝撃の事実と言うのだろうか。
俺は動揺が隠しきれずに毛布の端をギュッと握る。
「キスしてって言ったのは確証が欲しかったから。」
トンっと肩に成一の頭が乗った。髪が耳にかかって少しくすぐったい。
「…そんでキスしたら、甘くて、うまくて…止まんなくなった。」
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