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うるさい友人

「おーーい!誠!おきろー」 肩を叩かれ耳元で名前を叫ばれる。 「……んー」 「まーこーとー!三島誠(ミシママコト)ー!」 起きたくないと喉を鳴すと、今度は肩を大きく揺さぶられた。 朝のHR前の時間。寝起きの悪い俺は、HRが始まるまで自分の席で寝るのが日課だった。 「…ん、なんだよ」 仕方なく机に突っ伏した状態から顔を上げれば、目の前にどアップの友人、宮崎勇人(ミヤザキユウト)の顔。勇人はその憎たらしいほど爽やかな笑顔を俺に向けた。 「そんな怒んなよ!寝起きのわるーい誠ちゃんのために、いい情報持って来たぞ」 何か自信ありげな笑みを浮かべる勇人は、ふふーんと聞かれるのを待っているようだ。 「…ふーん。てか、ちゃんって付けるのやめろ。」 勇人の顔が何となくムカつくので適当に流すと、勇人はブスーと膨れっ面になる。 「お前って本当、ちゃん付け嫌がるよなぁ。そんな女みてぇ顔してんのに愛想無ーし」 ちゃん付け嫌がるなんて男なら当たり前の事だろ。と声に出そうになったが、言ったらまた言い返されそうなのでやめておく。 すると、勇人が口を開いた。 「んでさー、いい情報なんだけど…」

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