｢……なんと、うちの学校に転校生が来るんだよ！｣ 教室全体に聞こえる程の大声で言い放った勇人は、どや顔をかましている。 転校生か、もしかして……女子だったりして ｢……へー、どんなk　｢HRやるぞー｣ 思ったより興味のわく話に｢どんな子？｣と聞こうとした所で、ドアが開き先生が入ってきた。 ｢…今日は最初に転校生を紹介するぞ｣ その言葉を合図に教室に入ってきた転校生に、俺は…ぇ。と声をあげた。 ｢村野(ムラノ)成一(セイイチ)でーす。皆、よろしく｣ 明るめの茶色髪。少し垂れた目。力強い瞳。 背丈も、声も、昔より大人っぽくなり魅力が増しているが、何処と無く昔の雰囲気をとどめていた。 ｢……せ、成一…？｣ う、嘘だろ… シャツを第2ボタンまで開けたチャラそうな転校生は、 ｢！……誠？｣ 紛れもなく俺の幼馴染みだった。