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キス上級者

「んん……ぁ…ふ……んぅ…」 あれから数分が経った。 俺は成一に腰を支えられ、一人で立っていられない程に溶かされている。 始めのうちこそ抵抗出来たが、今ではもうすがり付くように手を添えるだけだった。 …こいつ。何でこんなにキス上手いんだよ! そんな事を思っていると、体がフワッと浮く。 少し動きベットの上におろされた。 「せ……せーいち…?」 キスが中断され、成一に組み敷かれる。 少し荒く息をはく成一。その姿からは、確かな欲情の色が読み取れた。 しかし、 ……何で、そんな 「……っ」 「ごめん、誠。…俺、お前のこと食べちゃうかも」 余裕無さげに言うその言葉が、妙に弱々しくて、つらそうで、俺に助けを求めているように聞こえるのは何故だろうか。 「………誠、お前を食いたい。」 …そんなとこ見せられたら、拒絶なんて出来るわけ無いだろ ズボンへと伸ばされた成一の手を、振り払うことはなかった。

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