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第5話
病院に着きお義母さんに会う。
「香織が……。心臓病の発作が出たの!だからもぉ子供はダメって言ったじゃない!隼人さん」
医師が呼ぶ、二人でかみさんの元に行く。医師が
「旦那さん、このままでは母体が持たない。赤ちゃん諦めて下さい」
「せ…せい、お願い!ハァ…ハァ…この子も助けて!」
「香織…、仕方ないよ。なっ諦めよう」
「隼人ォ……嫌よ~ハァ…ハァ…嫌!」
必死の香織……。医師が手を尽くしてみます。
それから手を尽してくれたが、残念な事に二人目の赤ちゃんと共に旅立ってしまった。
上の子はまだ小さいけど、お義母さんとよく話し合い俺が引き取った。
そのかわり何かあったら遠慮なく頼れと言ってくれた。
何とかなる。の信条の俺……母と義母と代わる代わる愛娘の唯の面倒を見てくれた。
ただ今困り果てるのは仕事に入る時だけは……唯がだだっ子になる。
こうなるとさすがに女性人達はお手上げ……。仕事にならない
ある日何気にアルバムを整理してたら、唯が急に直哉の写真を持ち
「パパ、この写真・・・ママぁ……?」
「へっ?唯……違うよ。それはパパの友達だよ」
唯は女性人達にママと言いながら走る。母は直哉を知っているだけに違うよって言ってくれるが・・・
悪い事に義母に唯が話して写真を見せたら、確かに香織に似ているってママに会いたい!の無理難題を……。
義母まで会って見たいって……母と俺は悩んだ。
悪い事は続く、仕事がお得意様のbirthdaypartyが続く為休めなくなった。
こんな時だけは……女性人達が来れないと……
直哉からジャケットが返ってきた。
宛先の下に携帯番号、俺は駄目元電話をして見る。
『もしもし浮島です』
『……俺……』
『……?隼人?』
『あぁ……あのさ』
『……?』
『直哉、1週間いや2~3日でも良いんだけど……助けてくんない?』
『…………‥‥‥わかった。どうしたら良いの?』
『助かる。これから東京出て来れないか?』
『えっこれから?ん~、仕事持って行って良いなら……大丈夫』
『仕事?大丈夫だと思う』
『本当にわりぃ、これからなら22時頃だな。駅で待ってる・・・あっそうだ、直哉子供好きか?』
『子供??子供は好きだよ。童話作家だし』
『……了解、んっ?あっとりあえずじゃあまた後でなっ』
今日は休みだから唯を寝かせてから迎えに走る。
駅のホームで直哉を見付ける。
「直哉、ありがとうなぁ~まじ助かる」
直哉はニッコリ可愛い笑顔、トレードマークの瓶底メガネがない。
荷物を持ち愛車のクラウンの後部座席に入れる。
終始無言……きまづいかも……マンションに着きセキュリティを解除してから中に入った。エレベーターに乗り8階を押してから直哉がやっと口を開く
「隼人……いったいどうしたの?」
「えっ……あ……う~んと、部屋入ってから話す。」
8階に着き降りた。突き当たりの部屋鍵を開ける。
直哉の腕を引き中に入った。
寝室8畳洋室6畳ほどが2つリビングが10畳ほど直哉は広さにびっくりしながら……部屋の中を見ている。
コーヒーをマシンに掛けて
「とりあえずこっちに来て、空いてる部屋に荷物を置きなよ」
付いていって、洋室6畳の一部屋に荷物を置きパソコンだけを設定した。
設定にあたふた……してたと思ったら何か夢中?
「直哉・・・何やってんの?」
「えっ……あっ……設定したら、ついついごめん。今行く」
「あぁ……大事な話しだから、待ってる」
俺は先にリビングに行くと……唯の泣き声
恐い夢でも見たかぁ~(´д`|||)
俺は寝室に行き、抱き上げ背中をトントンと叩く。
「隼人……?」
「あっ……こっちだ直哉」
直哉の姿を唯ははっきり見た。
直哉に向かって手を伸ばしとんでもない事を告げる我が娘・・・
「ママ……?」
「えっ……?隼人?」
「あ~ぁ……ん~と……向こうに行くか?」
唯は直哉に抱っこをせがむと直哉は俺から唯を貸してって手をだし抱っこしてくれた。
唯は小さな手でぎゅっと……直哉の服を掴む。
ニッコリ笑顔でママ♪ママ♪って……
ソファに座らせた。
コーヒーを入れテーブルに置く。
「直哉・・・唯よこせ。コーヒー飲めないだろう?」
「あっ……うん」
直哉から離れない!無理やり引っ張ったらまた泣く。
直哉は唯を抱き胸に当てると指をしゃぶりすやすや寝てしまった。
「あっハッハッ♪可愛いね……隼人……心音って知ってる?小さい子どもには心音聞かせると落ち着くんだって……ね」
「……ったく、悪いな直哉・・・。」
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